ピーター・カッシング

舞台女優だった叔母の影響で幼い頃から演技に興味を抱き、英ロンドンのギルドホール音楽演劇学校を卒業後、レパートリー劇団に所属。1939年にハリウッドに渡り、「The Man in the Iron Mask（原題）」で映画デビューする。まもなく帰国し、第2次世界大戦中は英軍兵士に娯楽を提供する組織「エンタテインメンツ・ナショナル・サービス・アソシエーション」に所属した。終戦後は、ローレンス・オリビエが主演したウエストエンドの舞台「ハムレット」で注目を浴び、48年の映画版にも出演。50年代後半になると、ハマー・フィルム・プロダクションズでクリストファー・リーとともに怪奇映画の一時代を築き、「フランケンシュタイン」シリーズ（57～74）のフランケンシュタイン博士役や、「吸血鬼ドラキュラ」（58）のヴァン・ヘルシング役、「バスカヴィル家の犬」（59・日本劇場未公開）のシャーロック・ホームズ役などでスター俳優となった。「スター・ウォーズ　エピソード4 新たなる希望」（77）ではデス・スターの司令官グランド・モフ・ターキン役を演じた。86年の「ビグルス・時空を越えた戦士」（日本劇場未公開）を最後に俳優業から引退。89年、大英帝国勲章OBEを授与された。94年8月11日、前立腺がんのため81歳で死去した。