「ローマ帝国の滅亡」のフィリップ・ヨーダンと「北京の55日」のニコラス・レイの共同オリジナル・ストーリーを、ベン・ヘクト、ジュリアン・ヘルヴィ、ジェームズ・エドワード・グラントらが共同で脚色、「西部開拓史」のヘンリー・ハサウェイが演出したサーカスドラマ。撮影は「北京の55日」のジャック・ヒルドヤード、音楽は「ローマ帝国の滅亡」のディミトリ・ティオムキンが担当した。出演は「マクリントック」のジョン・ウェイン、「ブーベの恋人」のクラウディア・カルディナーレ、「コルドラへの道」のリタ・ヘイワース、TV「ララミー牧場」のジョン・スミス、「スーザンの恋」のロイド・ノーラン、「オーシャンと十一人の仲間」のリチャード・コンテ、ほかに猛獣調教師のアアンリ・ダンテスや有名サーカス団の協力がある。製作は「ローマ帝国の滅亡」のサミュエル・ブロンストン。
サーカスの世界評論(1)
総合60点 ( ストーリー:60点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:75点|音楽:65点 )
西部劇からサーカスに鞍替えしたとはいえ、ジョン・ウェインの演じるたくましい男という役柄はあまり変わり映えしない。そして科白の言い方や演出も西部劇時代の古いままで変わり映えしない。何が原因で起きたのかもわからないままに重大事故が突然に起きるし、そのことをあっさりと流されてしまって不満が残る。そしてサーカスの合間に人間模様を描くのだが、こちらも演出が古い。たいした印象は残らなかった。
ただ船といい燃えるテントといい、相当に金がかかっているであろう大掛かりな仕掛けと美術は見所で、実写ならではの迫力。こんな映像があっても現在では殆ど知られていない映画だと思うが、公開当時は話題になったのだろうか。