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シークレット ウインドウ評論(20)
正体不明の男、殺人事件、サスペンスらしい不穏感。恐い・痛いの苦手なので普段サスペンスはあまり見ないんだけど(ホラーはもってのほか笑)、程よいハラハラ感で楽しく見られました。
レビュー見ると、サスペンス好きさんには物足りない感じかな?
さて主人公はどこからおかしくなったのか?妻の不倫から?帽子を買ってから?
映画みたいなことにはならなくても、自分にも少なからずターニングポイントは存在するよなーなんて思います。
意味深なカメラワークが印象的でした。考える時間を与えてくる感じで。また機会があったら見ようかなっていう☆3.5。
ジョニデの演技力スゲーし、ちょーかっけー。
まあーでも、何回も観たいと思わん。
イマイチじゃった。
ストーリーも悪くないと思うのになんでじゃろー!?
今回はサスペンス・スリラー『シークレット・ウィンドウ』をご紹介!……つっても、
天下のジョニー・デップ主演ということでご存知の方も多いんじゃないかしら。
なお監督は『パニックルーム』『宇宙戦争』等の脚本で知られるデヴィッド・コープ。
あらすじ。
作家ジャック・モートが執筆活動をしている湖畔のコテージに、見知らぬ男が訪ねてくる。
男は開口一番、「俺の小説を盗んだな」と言葉をぶつけてくるが、当のモートは盗作の記憶がない。
ジョン・シューターと名乗るその男は、モートに盗作を認めろと執拗に迫るが、
身に覚えのないモートは要求をすっぱりと拒否。だがその出来事をきっかけに、
モートの周辺で不穏な事件が次々と起き始め、挙げ句は殺人まで発生する事態に。
自身の盗作疑惑を晴らし、シューターの凶行を止めるべくモートは奔走するが……
...
原作は、文春文庫『ランゴリアーズ』に収録されている中篇『秘密の窓、秘密の庭』。
大筋は原作と同じだが、結末は大きく異なる。公開当時も「原作と異なるラスト!」という
ふれこみだった記憶があるが、恐らく原作を読まれた方なら“異なるラスト”が
どういう方向に行き着くはなんとなぁく読めてしまうんじゃなかろうか。
それに、他の多くのレビュアーさんも書かれているよう、原作を知らずとも
物語における肝心要の部分は30, 40分くらいで気付いてしまうだろう。
この監督って幾つもミステリー映画を手掛けてるがどれもその辺イマイチな気が……。
とはいえ物語のテンポは悪くないし、主人公を演じたジョニデのひとクセある演技
(顎あむあむ)も割と楽しめるし、ジョン・タトゥーロ、マリア・ベロ
といった演技派も出てるので、最後まで退屈せずには観られたかな。
(再鑑賞で気付いたが、『ダーク・ハーフ』のティモシー・ハットンも出てたのね)
...
しかしながら……としぱぱさん等も書かれているが、
キング原作と比べると、やはり狂気性と粘着性がまるで足りないのは残念だ。
盗作を許せないという理由だけで人殺しにまで走るシューターという男のバックグラウンドとか、
別居中の妻へのモートの執着が終盤に繋がっていく流れとか、そんな心理面での恐怖が不足。
それに、『パイレーツ・オブ・カリビアン』で当時人気爆発していた
ジョニデの存在感も、本作にとっては諸刃の剣だったのではと感じる。
スパロウ船長よりも以前から彼はエキセントリックな役で光る役者さんだったが、
そんなジョニデが普通の作家役、という点で作品と合ってない感じがする訳である。
また、モートとシューターが並んで映る時に、シューターの方が危険という感じが
しないので、彼の犯行の数々がイマイチ恐怖に直結していない感じを受けてしまった。
シューター役にはやっぱり『物静かに見えるがタガが外れると人殺しでも
やり兼ねない』という狂気性と存在感が必要だったと思うんすよ。
そこが足りないせいで様々なサスペンス描写が弱くなっちゃってる。
J・タトゥーロは好きな役者さんだが、本作については配役or演出ミスだったんじゃないかな……。
...
というわけで、
原作知らない立場で観ればおそらく3.0判定くらいの出来で、
ジョニデ氏のファンであればもっと見所は多いだろうと思う。
ただ、原作を読んだ個人の意見としては、もっともっとサスペンスフルな
作品に出来たのではというガッカリ感が強い。イマイチの2.5判定かな。
あ、けど、原作とは異なるあの薄気味悪~いラストは嫌いじゃないです。
茹でたとうもろこしって美味しいよねえ、もろこしもろこし♪
<了> 2018.10初投稿
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余談:
「結末で作品のすべてが決まる」と劇中のモートは語っていたが、
原作者キング自身は『暗黒の塔』シリーズ最終巻にて真逆のことを書いてます。
そりゃあ物語のオチは大事だけど、そこでどれだけ衝撃や感動を受けるかは、
そこまでの流れで観客のハートをがっちり掴んでいるかどうかだよね、結局。