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METライブビューイング2023-24 アンソニー・デイヴィス《マルコムX》 プロット アメリカ 01月19日 台灣上映
X-メン プロット アメリカ 10月07日 2000 台灣上映
ポーラX プロット フランス・ドイツ・スイス・日本合作 10月01日 1999 台灣上映
X(1996) プロット 日本 08月03日 1996 台灣上映
スペクターX プロット 香港 11月22日 1986 台灣上映
ロマンスX プロット フランス 06月30日 2001 台灣上映
マルコムX評論(10)
アメリカの黒人公民権運動活動家の彼を語るにはあまりにも短い。
デンゼル・ワシントン瓜二つ!
正に黒人のシンドラーのリストです
「私はあなたのニグロではない」を観て続いて見ました
シンドラーのリストのように、その現場に身を置いたかのような体験を観客が持ち得るように、白黒映像や当時の実際の映像を織り交ぜながら音響も5.1chを駆使して群集の中に、雑踏の中に、部屋の中にマルコムXと同じ空間に身を置いて、彼の言葉を、彼がどう感じてどう生きていたのか、その息使いまで観客に感じ取って欲しい
この製作者の想いと狙いはエピローグで語られます
大いに成功していると言ってよいと思います
是非、5.1chのホームシアターでご覧頂きたいと思います
3時間強もあり怯みますが、ダレません
強い緊張感で最後まで観客を惹きつけて離しません
音楽も始めの方でダンスホールでのライオネルハンプトンのFlying Home、Stardust、終盤のハーレムでの若人ダンスの集いでのshot gunとかのシーンはマービンゲイのI Want Youのあのジャケットを思わせるようなシーンで掛かります。Shot Gunはこれから起こることの予告です
そして彼がその惨劇が起こる会場に向かうシーンで掛かるサムクックのA Change Gonna Come
その破壊力ったら!
黒人が大統領になった時代になっても
表面的には平等が達成されたように見えても黒人差別は消えてはおらず、白人以外の人種にも平和と平等をもたらすはずだったイスラムは暴力と混迷の中にある
長いぶんの説得力はあって良作を見た充実感が味わえる。
デンゼルのマルコムX役への憑依の度合いには全身全霊といった言葉がふさわしい。
数々の演説シーンでの彼はカリスマ的存在感をもまとっているように映る。リンカーンなんかよりは躍動感もあってやっぱりかっこいい映画。
そして、例えその表現が問題になろうとも、真っ正面から受けてたつ確固たる彼の信念がこの作品にも見られる。
"指導者"という偉人は多く映画として取りあげられるがマルコムXのような人物は初めて見る。
黒人人権運動の"指導者"として名高い彼だが、その描かれる人生は迷える人間そのものである。
指導者の立場に在りながらも煩悶し続ける彼の生きざまは黒人不利の時代に生きた1人の黒人以下でも以上でも無く描かれる。
しかし、スパイク・リーは彼の心を貫く絶対不偏の信念を見逃さない。
マルコムXの伝記映画でありながらもその裏には現代のブラックカルチャーを牽引するスパイク・リーの不偏の魂の訴えが見える。
一方でその根底はひとつのようだ。
変われることと変わらないこと、について考えさせられた。