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ONCE ダブリンの街角で評論(20)
2人の出会いと、そして奏でるハーモニーはとても素敵です。
好きな音楽をやり続けるのは、
お金なんて関係ない。
本気で音楽が好きでのめり込む人生。
結果にならないものを頑張り続けるのは、
私自身は考えもしないことですが、
こんだけ夢中になるくらい好きなものを持てるのはそれも幸せな人生かもしれないです。
楽器屋さんのさりげない笑顔など見れば見るほど好きになる映画です。
ジョン・カーニーさんは最高です。
新作は成功した人たちのお話で、これはこれから成功をもくろむ人の話。新は質的にお金をかけていると思えるけれど、こちらは低予算だということが一目瞭然。新は女性ボーカルで、こちらは男性ボーカル等々、その対比だけで面白い。
どちらも見て良かったなぁとは思えるけれど、ストーリー展開にどうしても納得いかないところがある。子持ちの女性から実は結婚していたと聞かされて驚く場面などは、え!?今更そんな驚き?など思ったり・・・
でも、設定は素晴らしいのでは。この作品でいえば、移民的な要素や、微妙な人間関係など、提示される要素だけでかなり興味がそそられた。
さらに新旧ともに楽曲にハマった。どんなに粗が見えようと、その音楽にすがってさえいれば最後までついて行ける気にさせてくれる。
ついでに言うと、小ネタなんかも良くて、例えば新作だったらランディー・ニューマンは本当の音楽家だという台詞とか、旧作だったら俺たちはシン・リジィしかやらないという台詞とか、ニンマリしてしまうところが色々あって、大枠の不満を覆すだけの要素が豊富な作品だ。
低予算であるのか、俳優は知らない人だけでしたし、カメラも、低機能なのか、それとも、ホームビデオのような撮影方法を採用したのか、全体にピントが合っていて、どこか素人っぽい感じがしました。ただ、逆にそれが、街角で出会ったある男女のちょっとした物語、といった印象を深めているようにも感じて、好印象でした。
「シング・ストリート」は、個人的にはあまり好きではありませんでしたが、今後もこの監督さんの作品は追っていきたいと思います。
音楽を通して、心を通わせるけども
結ばれない二人のミュージシャンの
お話。
一線は越えないけども、
牽かれ合う描写が、もどかしい
大人の恋愛作品。
音楽を奏でる楽器に氏名がないように、
演者も楽器の一部のように、
名前が設定せれずに、guy、girlに
なっていました。
見終わった後で気付きました
初めの出会いから、girlは、
グイグイ興味津々って
話してきて、顔見知りになる。
知り合い、友達、恋人の
線引きをがどこなのかを探るのが
本作のもどかしいところ。
節度ある対応を最後は守るんだけど、
名前がなかったり、
関係性の発展が行き止まりの中の
心のゆらぎが
サッパリしているのは、
あくまでも、
作中にたくさんでてくる楽曲を
際立たせるスパイスにするため
なのかな。
バイクデートの海岸で
別居中の夫を愛してるかと
聞かれた時の返しを
チェコ語で伝わらないように
返事するシーンは、
罪な小悪魔な笑顔で、
憎めないけど、
恋人にしたいとして
相手にこれを言われたら
どうしょうもないなー
Miluju tebeは
私はあなたがすきよという意味
だもの。
旅立ち前の
guyと父親とのやり取りは
好きなシーンです。
息子の作品をファンタスティックって
表現するのが、
お洒落。
見たかったダブリン3作品の
最後の鑑賞でした。
個人的には、
「はじまりの歌」 のテイストが
大好きなので
あの感じが、好みかな。
楽曲もストーリーも。
素敵な作品だけど、
他の2作品を知ってしまうと
物足りない…
はじける感じやワクワク感が
少なくて、しっとりしてる。
というか、
テイストが違いますね。
心を通わせても、結ばれない、
結ばれてはいけない。のが
見ていて苦痛じゃなければ
たのしめるかも。