シャッター ラビリンス
プロット
スペイン
01月01日 1900 台灣上映
イントゥ・ザ・ラビリンス
プロット
イタリア
10月21日 2022 台灣上映
ラビリンス 魔王の迷宮
プロット
アメリカ
07月05日 1986 台灣上映
呪いの迷宮 ラビリンス・イン・ザ・ダーク
プロット
イタリア
04月22日 1989 台灣上映
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パンズ・ラビリンス評論(20)
今となっては、他の3人と並んで、メキシコフィルムメーカー時代を築きつつある、ギレルモデルトロだが、この当時にも圧倒的な芸術センスを見せている。
まず第一に目に飛び込んでくるのは、クリーチャーたち。とても独創的で、どこからその表現を思いつくのか想像もできない。ただのファンタジー映画ではないのが、デルトロ作品の特徴。ディズニーやワーナー・ブラザーズなどの世界的にも多くのファンを集めているファンタジー映画を連想させるような、キャラクターやプロダクションデザインは多く見られるが、それらを使って進んでいくストーリーが全く違う。ファンタジーと言われると、子供でも楽しめる、ヒーローズジャーニーのようなシンプルなストーリーラインに落ち着きがち。デルトロ作品はファンタジー要素やテイストを主役に使いながらもストーリーはもっとダークでディープな方向へと向かっていく。今作でもそう。内戦後のスペインを背景に少女の冒険と、反乱軍と独裁政権との争いを描いている。少女が冒険するファンタジー世界と少女のイノセントさを皮肉的に扱い、実際の世界の歴史や実情を描くのが本筋です。
最近、アーティスティックステイトメントを書いたのだが、私のスタイルの特徴に、超現実と現実との間のギャップを使った映画体験の提供をあげたのだが、まさにデルトロ作品はそれに通じる。私のストラークゾーンのど真ん中からは外れるのだが、この大きなギャップに視聴者が主体的に自分の価値観を反映させる余地がある。この作品を見終わった後に、ファンタジー要素を素直に楽しんだ自分と、テーマやストーリーに眠るダークさに尻尾を引っ張られているような感覚にもなる。オフェリアはなぜパンズラビリンスにたどり着けたのか、ヴィルダ大尉を突き動かしているものはなんなのか。ヴィダル大尉はオフェリアにどのような影響を及ぼしているのか。メルセデスが求めるものはなんなのか。このように全てのキャラクターをつなげるアクションのトリガーとなっている事柄がその当時の歴史的背景だったり、普遍的な大きなテーマだったりに関わってくるからただのエンタメ映画ではない。
実際、私も見終わった後には、その疑問にまだ答えを出せておらず、あまりこの映画を好きになれませんでした。しかし、このレビューを書いているうちに、この映画のポテンシャルに触れるだけの時間が取れて、どんどん好きになっているところです(笑)。2時間で終わる映画ではなく、そこから視聴者の頭の中で繰り広げられていくこの映画の中身を味わえるような映画なのです。
それにしても、メキシコ四天王やばいな。只者じゃない。作る作品も只者じゃない。一見では消化しきれない毒物的なものを感じる。
海外行きの飛行機で、同じツアーの女性からシェイプオブウォーターをすすめてもらい、観終わった後面白かったと伝えたら、同じ監督のこれもおすすめと教えてもらったやつ。グロい、救いがないと聞いていたから身構えながら観たけど、それよりも世界観に魅了されて、最後まで面白く観れた。たしかに最後も救いがあるんだかないんだか、妄想なんだか現実なんだか、、でもその悲しさや残酷さもこの映画の世界観だなぁと感じた。ダークファンタジーいいかも。グロいシーンはちょっと手で隠しながら観たけど、、。
1944年のスペイン。内戦終了してもフランコ政権に反発するゲリラが闘争を繰り広げていた山間部。劇中ではノルマンディー作戦らしき情報も入っていたことから6月くらいなのだろう。スペイン内戦について詳しくは知りませんけど、内戦後も相当ひどい弾圧があったことは、ビダルの残忍性を見れば想像に難くない。そんな状況下で、新しい父親のもとへ母に連れられて向かう少女オフェリアが神秘的な世界へと迷い込む・・・
ビダルの子を宿したオフェリアの母カルメンの心情はよく伝わってこなかったけど、「一人じゃ生きていけない」との言葉から察すると、弾圧を逃れたい、娘オフェリアを守りたい母性が感じられました。一方、ゲリラ側からメイドとして潜入していたメルセデス(マリベル・ベルドゥ)にもオフェリアへの愛情が感じられ、彼女たちの物語だけでも成り立ちそうな関係でした。
鬼才ギレルモ・デル・トロ監督によるダークファンタジー。ファシスト政権対ゲリラの構図を少女の目から映し出し、悲しさ切なさ溢れる作品となっているのですが、中には残虐な拷問シーンや血も涙もない冷徹軍人の姿も浮き彫りにされている。「この世から逃げ出したい」と言わせてるとおり、平和な時代からは考えられないほどの現実逃避をちょっと不気味なファンタジーに仕上げているのです。
全てがオフェリアの空想?と思ってもみるが、マンドラゴラやチョークのエピソードがある限りそれはないのか。ひょっとするとラストシーンだけが夢なんじゃないかと考えると、もっと悲しくなってしまう。メルセデスの忠告にあった「パンに近づいたらいけない」という言葉が重くのしかかってくるのです。しっかり現実を見つめないといけない・・・ような。
心の痛みも物理的な痛みもてんこ盛りのかなりダークな内容。
ファンタジー要素があることで現実の無慈悲さを一段と際立たせている。
ずしっと重いガトーショコラみたいな映画で未だに忘れられない。
また観たくなる不思議。
ハア?って感じ。