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権力に告ぐ プロット 韓国 10月09日 2020 台灣上映
犯人に願いを プロット 日本 12月02日 1995 台灣上映
エーゲ海に捧ぐ プロット 日本・イタリア合作 04月21日 1979 台灣上映
真犯人 プロット 韓国 11月27日 2020 台灣上映
殺人犯 プロット 香港 06月05日 2010 台灣上映
犯人は誰だ プロット アメリカ 12月05日 1955 台灣上映
犯人に告ぐ評論(20)
トヨエツ節がさくれつしているので、トヨエツ目当ての人にもお勧め。
映画「犯人に告ぐ」(瀧本智行監督)から。
最近「禅語」に興味があるからか、
ストーリーよりも、小道具と言うべきか、
掛け軸や表装された額などに書かれて文字が気になる。
主人公の配属それた警察署の部屋に飾ってあった額に
「拙其養」の文字発見。
たぶん「養其拙」という言葉だろうと見当をつけて調べたら
「養其拙」其の拙を養ふ(その素朴さを養う)
「拙」はつたない、という意味で、
飾り気のなさ(気持ち)を養う、という意味があることを知った。
素朴な心を持ち続ける=上手く世渡りしない、と解釈すると、
この物語の主人公の気持ちに合致して、この作品の根底を流れる
制作者の想いが浮かび上がってくる。
画家がちょっとした遊びで、自分を絵画の中に登場させるように、
たぶん、監督もさりげなくこの作品の中に、その想いを登場させた、
そう考えてもおかしくない。
こんな視点で、映画やドラマを観察するのは、とても楽しいし、
それを発見した時、私の心の中で「み〜つけた」と叫ぶ喜びがある。
これからも、こんな視点で映画を観続けたい。
豊川悦治演じる主人公のキャラは現実味が無いとしても
脚本家は中々ひねったアイデアで勝負している。
犯人を追いつめるディテールは迫力があり
展開も面白い。
ただ、その分落ちや今後の展開を匂わす
最後は少し中途半端だったかも。
地道な地元警察の捜査とそれを手柄や出世の
道具としか見ない官僚主義。
まさに手柄は上司、落ち度があれば部下の
責任と言う巨大官僚組織の腐敗ぶりを
描いては有るが、テーマが犯人との
駆け引きに絞った方が良かったかも。
内部の暗躍が絡むとテーマがぼける。
配役は可もなく不可もなくベテランが
脇を添えていてドラマとしては
完成度が高いが映画として観ると
どうなのか?
ドラマの延長感がぬぐえず、
もう少し良く仕上れたのに残念。