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海燕ジョーの奇跡 プロット 日本 04月28日 1984 台灣上映
ヴァルビィの奇跡 プロット スウェーデン・デンマーク合作 01月25日 1992 台灣上映
奇跡の丘 プロット イタリア 09月22日 1966 台灣上映
奇跡の旅 プロット アメリカ 06月19日 1993 台灣上映
奇跡の人 プロット アメリカ 07月05日 1980 台灣上映
奇跡のロングショット プロット アメリカ 01月01日 1900 台灣上映
奇跡の海評論(14)
ベスには共感出来ないしチョット頭が足りない女性にしか見えなくてイライラする。
章ごとに流れるロックンロールが最高。
ラース・フォン・トリアー監督の映画のなかでも、好きな映画です。
彼の映画はいつも衝撃性にあふれていますが、
この「奇跡の海」も、また、一筋縄ではいかないストーリーでした。
映画の3要素だと思っている①ストーリー性②映像音響③俳優の演技と、
すべてに文句がいえないできばえでした。
そういえば、夫役の男優は僕がみた「メランコリア」にも、
「ドラゴンタツゥー」にも出ていた。
すごく印象にのこる俳優だと思います。
監督はデンマークの鬼才ラース・フォン・トリアー。はっきりいって大っ嫌いな監督さんです。しかしもう二度と観たくないとこの人の作品を観るごとに自分に言い聞かせていたにも関わらず、何故かまた観たくなるんですね、この人の作品は。
前置き長くなりましたが、本作はスコットランドの閉鎖的で男根崇拝的な村を舞台に繰り広げられるあまりにも苛刻で悲しい愛の物語です。主人公は神を真摯に信仰する、純真無垢な若き女性。あまりに純真無垢すぎるので、それまでの人生まわりからの扱いは冷たいものとなっています。薬を飲まされたり、病院に監禁されたりと。それでも善良なる彼女はそんな周囲の人たちを一回も恨んだことがありません。
そんな彼女にもようやく人生の伴侶となる男性が現れます。「神様への祈りが通じた」のです。そして二人は結婚します。男性は油田で働く出稼ぎ労働者で、定期的に二人は離ればなれになります。そして仕事場で事故が起き、男性は全身麻痺になり送還されるのです。
ここからの展開が超ヘビー。
一途な女性は夫の生きる希望になろうと、求めらていることは絶対に実行しようとしていきます。そうやっていくことで夫の体が元に戻るのだと頑なに信じて。その夫の願いとは「男性不能」となった自分にずっと寄り添うのではなく、早く別の男を見つけて欲しいということなのです。
ここからの展開はネタばれなので書きません。
でも、ほんとにヘビーです。
それでも、題名が示唆する通り、最後に奇跡が起こります。
この作品の中で特色を放っているのがその主役を演じたエミリー・ワトソン。本作が映画デビューだなんて驚きです。本物の女優さんです。この役を演じるために生まれてきたと言っても過言でないくらい。そして、こんな大役に新人を抜擢したラースの眼力には頭が上がりません。
ラースって人は、普段見ることのない人間のリアリティをサディスックばりに観る人につきつけます。その徹底ぶりといったら生半可じゃありません。真剣そのものです。ほんと嫌いです、この監督さん。
それでもですね、何故かそういう映画ほど自分を成長させていたんだと、後になってから必ず気づくんですよ。つぎラースの映画を観る気持ちになれるのは何年後か分かりませんけど必ず観ちゃうんだろうな~。
ヤンの朦朧とした意識と、容態と、ベスの情緒不安定(できれば病気と言いたくないが)なところが見事なまでに最悪なタイミングで交わって、どんどんどんどん最悪な展開になってゆく...。あの最後のあっけない展開で、神の存在がどうこうとかもう考えられないくらいに見てるこちらは疲れてしまいました。正直ラストシーンで起こる奇跡に関しては、なんか悲しい通り越して笑えてしまいました。ここでファンタジーやるんかい!って笑 いやあ、ラース・フォン・トリアーだから重たいことは覚悟していたが、ここまで思いとは...。侮れん。
メインキャストの演技は皆んな素晴らしかったです。役作り、監督の要求に応えるのは相当大変だったと思います。最近の日本人俳優でここまで演れる人っているんだろうか...? 鑑賞後、エミリー・ワトソンについて調べたら、今作が映画デビュー作品なんですね!驚きました。無垢でもあり病的でもあるこのめちゃくちゃな主人公をよくぞ演ってくれたと!強烈に印象に残りました。
リア充リア充してる友達にめっちゃ感動できる映画だよって言って見せてみてリアクションを見てみたいなと悪趣味なことを想像させる映画でした。まあ...オススメはしません。胸糞体験をしてみたければ是非ぜひ
キャストの演技、映像の美しさ、胸糞を極めたフィルムにより
77点!