「サマーウォーズ」「未来のミライ」の細田守監督が、超巨大インターネット空間の仮想世界を舞台に少女の成長を描いたオリジナル長編アニメーション。高知県の自然豊かな田舎町。17歳の女子高生すずは幼い頃に母を事故で亡くし、父と2人で暮らしている。母と一緒に歌うことが大好きだった彼女は、母の死をきっかけに歌うことができなくなり、現実の世界に心を閉ざすようになっていた。ある日、友人に誘われ全世界で50億人以上が集う仮想世界「U(ユー)」に参加することになったすずは、「ベル」というアバターで「U」の世界に足を踏み入れる。仮想世界では自然と歌うことができ、自作の歌を披露するうちにベルは世界中から注目される存在となっていく。そんな彼女の前に、 「U」の世界で恐れられている竜の姿をした謎の存在が現れる。主人公すず/ベル役はシンガーソングライターとして活動する中村佳穂が務め、劇中歌の歌唱や一部作詞等も務めた。謎の存在「竜」の声は佐藤健が務めた。ベルのデザインを「アナと雪の女王」のジン・キムが担当するなど、海外のクリエイターも参加している。
竜とそばかすの姫評論(20)
2ヶ月前たまたまYouTubeの広告に流れて、曲に一目惚れして細田守の最新作ということで胸踊りました。
初めてYouTubeの広告に有り難みを感じてたのも束の間。
冒頭のからいきなり引っかかっるようになってそっから最後まで粗探しのために観てるような感じになりました。
まず冒頭のベルが歌ってるシーンもう少し動きが欲しかったなぁと、踊れたとまでは言いませんが身振り手振りが欲しかったなぁと。
その後も鈴の過去回想も長ったらしかったし、いきなり出てきたマダム達も意味不明な上、全体的にモブの罵詈雑言が多くて不快になったのもしんどかったです。しかも内容も酷いから余計。
あと鈴がベルでログインした時、いきなり歌い出したのも意味不明。
個人的にあのシーンは急に異世界転移した歌が好きだけど過去に色々あって歌えなくなった子がいきなり街中で異世界転移できた喜びで歌い出したヤバいやつみたいな感じなのが無理。せめて歌自慢大会的なのに参加して的な感じにして欲しかったです。
ライブシーンも色々気になる点が多く、
ベルの衣装がコンセプトがまるで分からなくて、バイキングのヘルメットみたいなのに丈が短いドレスでもう少しどうにかできなかったのかと。
そっから何故か竜が乱入したのも意味不明で、戦闘シーンもただ殴るだけしかなかったのもがっかりでした。爪の斬撃とか蹴りが欲しかったです。
そしてベルの竜に対してのあなたは誰も訳がわからなかったです。せめてあなたは、何なのとかのほうが納得できました。
そして竜をアンベールしようとしてた奴も、小物感が酷くてイライラしました。悪役キャラとしてブレブレでこいつ何がしたいの的な感じで気持ち悪かったです。
そこから鈴と幼馴染の彼がいちゃついてたせいでモブ女子荒れとかあのサブカップルとか竜の正体探りとかやたら尺使ってたせいでメインのベルと竜の絡みシーンがなくてお互いの好感度の段階がすっ飛ばされた感があったのは最大の不満です。
この2人が観たかったのにそれほど本編に重要でもないシーンのせいで少なかったのが理由が知りたいです。
その分2人の絡みシーンはよかったのですが。
そして後半のベルがアンベールされたシーンもあの最初ベルを批評してたアーティストの女性も何かあるのかなって思ってたのにたいして何もなかったのが理解できませんでした。
そこからクライマックスシーンで鈴が2人の元に駆けつけるところもあのマダム達5人のうち3人くらいしかアクション無かったのに何で5人もいたのか、だったら1人か2人削れば良いのではと感じました。また、ベルが2人の所に着くのに時間差がかなりあったのも訳がわかりませんでした。何故一刻も早く着かなければという状況なのに、半日以上もかかったのか、いざ着いてみれば何ともなかったのが気持ち悪かったです。
そしてその父親が鈴を襲うシーンも何故鈴に怯えてたのか、40代くらいのおじさんが普通の女子高生にビビることに違和感を製作陣は感じなかったのか、何か鈴に怯える正当な理由があったのなら話は別ですが特にそういった描写もなく、
曲と告知切り抜き、一部のシーンしかいいところが無く、何故ここまで評価されるのか理解できない作品でした。
ミュージカルではないけど、歌を聴かせるために作った作品の様に思えました。
物語は主人公のトラウマからの脱却、そして成長物語だとおもうのですが、いろいろな要素を加え過ぎてて、軸足がブレてる感じになってます。
キャラクターたちとの掛け合いなどライトに描いてるので、楽しめるんだけどネット(U)に登録するとこから物語を進めるのであれば、皆が注目にいたり、その輪が広がる雰囲気を醸し出すためにベルのライブを描かなかったのは残念です。そのためベルの人気が鰻登りのようなイメージがなく、なんとなくニュース映像の断片だけで描いてたことが残念です。
また最後の曲に大きなインパクトと高揚感を与えるなら、他にスローな曲調は控えアップテンポな曲などを多めに後半まで進めて欲しかったです。
なぜ劇場に足を運んだかと言うと、現実世界の舞台がわが故郷、高知を舞台にしているからだった。高知の自然に魅せられたという細田守監督は、実は四万十川より透明度が高い仁淀川の透き通るようなブルーや、沈下橋から眺める山間の村等を、ほぼ克明に再現している。しかし、それらは言わば観光地・高知の看板ショット。筆者が驚いたのは、高知市のど真ん中を流れる鏡川南岸から望む、時間毎に表情を変える市内の様子を背景に取り入れていること。学校帰りのすずやしのぶくんやカミシンが語り合いながら川辺を歩く姿を見て、少年時代の自分を思い出した高知県人はたくさんいると思う。
7月のカンヌ映画祭を大いに沸かせた本作の魅力は、バーチャル空間で起きるドラスティックな展開は勿論、いやむしろそれ以上に、高知を媒介にして描かれる懐かしい下校風景にあるのではないかとすら感じる。あの学校と家の間にある、2度と戻らない心ときめく不思議な時間に。
特にネット世界の美しさ広大さ、主人公の歌の素晴らしさに目を見張った。
そこだけは良かった。
久しぶりに映画で見て良かったと思ったが、、、、、、、
悪かった点は、無駄に多い登場人物がほとんど伏線がない点。
主人公のなろう系の自己中心性。なんで周りがあんなに協力的。展開が唐突すぎる。
途中からどこに向かうか意味不明になる。
多分、別の映画を3つ強引に繋げて作ったと思ってしまう。
場面の演出に凝りすぎて最後に伏線があるかと期待したが、全くなかった。
見たあとずっと消化不良気味。
オリンピックの開会式閉会式のよう。
初めの方は演出に感動してネット世界が凄い事になってきたと興奮するが、途中からずっと疑問符❓が止まらなくなり、竜と主人公の関係が本質的に全くない、世界の人達との繋がりに具体的な意味がない。登場人物に伏線がない。要するにドラマがない。カタルシスを全く感じない。未だに消化不良が止まらん。高評価な人は、多分想像力で補完していると思う。
10年前に見たマドマギは、同じぐらい素晴らしい映像で、
ちゃんと物語を完結させたが、これは中途半端すぎる。
見るんじゃなかった。
そこに目を瞑った上で深掘りしてみても、現実描写の場面なのにご都合主義辛いという箇所が割と見受けられる。
特に目立ったのは主人公周りのキャラクターの心情描写。Uではなく現実描写のターンのはずなのに
「この心情は絶対ありえないだろ」とツッコミを入れたくなる場面が多かった。
自分はそこで「現実問題を取り扱ってるのに幕引きがファンタジーじみてる」っていう細田作品の悪いとこが如実に出たような気がして2回目行こうとは思わなかった。
大まかな要素として、
「ストーリーの主軸の考察はある程度の伏線描写から補完可能だが、不確定要素が多すぎで納得がいかない」
「主人公の周辺人物の心情描写が雑、不可解」
「舞台設定に含みを持たせてるのが逆に迷走を招いてる」
「ストーリーの作り込みが甘い」
この4点よりストーリーには没頭出来なかった。
ここら辺補完した書籍でも出たらまた見方が変わるのかもしれないが、ストーリーに高評価は出来ない。
音楽・表現・挿入歌の点で+1。これは素直に没入出来る。
<結論>映画館で見たら2回目はいいや。