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劇場版 アイドルキャノンボール2017評論(2)
結末で対照的になったふたりのありかたが
たぶん映画の核になる。
だけどそれが何かの感慨を呼ぶかというと
『テレキャノ』には遠く及ばず。
それは何故かと考えたら、
やっぱり題材選択の時点で
いろいろ狭められているからかなと思った。
ルールが異常に複雑になりすぎて
解らなくはないけど追いきれないし。
ただ、それでも観られるものになっているのは
編集の腕なんだろうなあ。
テレキャノはディスクまで買ったけど
これは今回観てそれまで。
次作があるなら次作に期待。
以前鑑賞したテレクラキャノンボール企画の続き編である。前回は倫理的というか人権的にも醜悪な笑い(そういうナンセンスギャグのジャンルがあるのも認めるのだが・・・)が全体を支配してる造りであったし、実際その路線が受けてカルト的人気を得た作品なのだが、その後のアイドルとの食い合わせがマッチしての続きものである。勿論、正統派ではなく、その手のイレギュラーなアイドルグループなのだろうけど。
アイドル部門は、ネット等で先行的に伝えられているので今作はその裏側での同時進行的な大人の企画である。ま、内容はいつもと同じであり、結局、食糞はこの作品のクライマックスとさえ位置づけられている感がある。
そんなドキュメント要素をベースに、映像に命を掛けているおもちゃのような大人達の悪ふざけが過ぎるコンセプトの内容は、前半30分弱が趣旨説明及びルール説明。そしてラスト後のエンドロール前の説明でのネタ晴らしに、ふざけ具合が定番化していてこれも安定の又パターン化なのであろう。
今作品は海苔巻きみたいなもので、具は『覚悟』、酢飯は『仕事』、海苔は『悪ふざけと同調圧力』に分類されるのではないだろうか。
人様から金を頂戴すると言うことは、その人の資質によってマチマチであり、生活の糧となるものを得るための手段が底辺であるならば、それを逆手に取れる方法もあるんだよという、啓蒙的要素も含有しているのであろう。
転んでもただでは起きないしぶとい大人達と、利用されながらしかし利用してやろうとしたたかな子供達、その厳しい現実を垣間見せた作品であるから、有る意味、ぬるま湯に浸かっている自分には目の痛い内容ではある。