2017年に公開された実写版映画も大ヒットを記録した、住野よるのベストセラー小説の長編アニメ映画化。他人に興味を示すことなく、いつも一人で本を読んでいる高校生の「僕」。ある日「僕」は一冊の文庫本を拾う。「共病文庫」と記されたその本は、天真爛漫でクラスの人気者である山内桜良が密かに日常を書きつづった日記帳で、そこには、彼女が膵臓の病気を患い、残された余命がわずかであることが記されていた。「PとJK」「散歩する侵略者」の高杉真宙が主人公「僕」役で声優に初挑戦。ヒロインの山内桜良役を声優のLynnが演じる。監督は「ALL OUT!!」の副監督をつとめ、本作が初監督となる牛嶋新一郎。
君の膵臓をたべたい評論(20)
書店で気持ちの悪いタイトルの本だなと思って、手に取って帯を見てみたら、好評で、それで買って、スタバに長居して一気読みして、”あの一言”で涙があふれた。スタバで隠すのが大変だった。
映画「君の膵臓をたべたい」。
もう原作は読んだし、もう泣くことはないだろうと映画館に足を運んだが、”あの一言”の前に既に涙が溢れていた。
映画のエンドロールの終わりまでに心を整えて座席を立った。
アニメ「君の膵臓をたべたい」を地上波で観て、今度こそ泣かないだろうと思っていたが、また、”あの一言”で涙が溢れた。
アニメ「君の膵臓をたべたい」は、原作に忠実だ。
闘病ではなく、共病。
「共病文庫」。
人は、自分の人生が残り少ないと分かっても、一日一日を前向きに生きることができるだろうか。
病気を悟られないようにしながら、家族や友人と明るく過ごせるだろうか。
そうありたい。
でも、難しい。
だから、「君」が選ばれたのだ。
でも、それは「君」が「共病」に相応しいからだ。
笑ったり、遊んだり、旅行したり、怒ってたり、楽しんだり、不安になったり、そして、悲しんだり。
すべて大切なことだ。
人を好きになることは大切なことだ。
「もう、泣いていいですか」
いい。泣くことも大切だ。我慢なんてする必要はないんだ。
やっばり、人を好きになることは大切なことだ。
原作、実写、アニメーションとどれも成功したと言える珍しい作品だと思う。
内容としては涙を狙ってるなーと思える所がありそこだけは気になってしまった。
それ以外は非常によく出来た作品。
実写版の時都合が合わず見送ってしまった事もあり、今回は是非にと観てきました。
そして思っていた以上の作品でした。
驚いた事に原作が出版されるより早く、本アニメの企画が動いていたらしいですね。それが一番最後に公開されるというのが面白いものです。
事前情報はまるで入れておらず、でも何となくわかっていて、後半からは何度涙したかわからない位でした。
満を持して出てきた「…君の膵臓をたべたい」の一言は本当に胸にきました。それは苦しいくらいに。
物語も作画も音楽もみんな美しく、丁寧に作られているのが良く伝わってきました。
いつか春に、もう一度観てみたくなる作品です。
見る機会は何回かあったが、内容的に苦手な予感がしたので、避けていた作品。金ローで放映されたので、意を決して見たところ、初回はやはり泣かされてしまいました。(家族と一緒だったので、後ろの方でこっそりと。)もう一度頭を冷やして見てみましたが、結構序盤から伏線を張って、後半のシーンで観客がめいめい思い返して感動がこみ上げる作りになっているのですね。映像、音楽、セリフ、演技どれも素晴らしい。病での美人薄命はある意味ジャンル映画だとは思うのですが、この作品では、少し違って、病気では無く突発的な不運で命を失う事になります。それは、私やあなたにも突然降りかかることかも知れないが、人は皆、死ぬことなど夢想だにせず日々を生き、恐らく、そのまま最期の日を迎える。そういう点では、常に自らの死を見つめ続けた彼女は、完璧では無いけれども有意義な人生を送ったのかも知れない(メメント・モリですね)。そして、テーマ通り、主人公の中にずっと生き続けることでしょう。生きるとは何か。この映画で言われた事は私の個人的な考えとは異なりますが、考えさせてくれる良い映画でした。
何回でも観れます。