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ワタシタチハニンゲンダ!評論(1)
- 以前に 「東京クルド」「マイスモールランド」を鑑賞していたので、クルドの民に対する日本の不寛容な姿勢は知っていた。
このドキュメンタリー作品では、更に朝鮮の民達に対する長年に亘る差別や外国人技能実習生制度の実態に付いても、描き出している。-
◆感想
・入管組織の腐りきった実態に付いては、上記二作品のレビューで私の想いを記載しているので、ここでは触れない。だが一言だけ言えば、入管組織は一度ゼロベースで見直す必要がある事は、間違い無い。
・朝鮮民族に対する長年の差別についても、知識としては知ってはいたが、映像で観ると生々しさが凄い。
- 必要な時には、強制的に日本に連れて来て、要らなくなったら国に戻すと言う身勝手さ。又、仕方なく日本で生きる事を決めた人々への様々な教育制度を含めた差別。ヘイトスピーチの実態。-
・近年、問題が多発している技能実習生制度に付いても、実態を焙り出している。
- 若いアジアの若者に対し、恫喝する愚かしき男の姿。
一方では、最初は技能実習生に対し、単純作業しかさせていなかった経営者の奥さんが"僕らは人間です。"と言われた経験を、涙を流しながら話す姿に救われる。-
<現代日本は、慢性的な人手不足が続いている事は周知の事実である。だからといって、技能実習生制度を乱用して、外国人の方々を動物の様に扱う事は論外である。
又、在日朝鮮人に対する長きに亘る差別や、人手不足なのに、環境の悪い入管施設に長年勾留し、挙げ句に強制的に送還する入管法、及び入管組織の劣悪さ。
外国人の方々への、誤った行政の行為に対し、司法が機能していない実態。
この国が、多民族多文化共生社会になるのは、何時になるのであろうか。
今作品は、観る側に多くの重い問い掛けをして来るドキュメンタリー作品である。>
<2022年7月9日 刈谷日劇にて鑑賞>