2019年・第17回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した倉井眉介による小説を、亀梨和也の主演、鬼才・三池崇史監督のメガホンで映画化したサイコスリラー。「怪物の木こり」という絵本に出てくる怪物の仮面を被った犯人が斧で相手の頭を割り、脳を奪い去るという連続猟奇殺人事件が発生。犯人は次のターゲットに弁護士の二宮彰を定めた。しかし二宮の本性は、犯人をも上回るほどの冷血非情なサイコパスだった。犯人はなぜ脳を奪い、なぜ二宮を標的にしたのか。事件の捜査が進められるなかで、警視庁の天才プロファイラー・戸城、二宮の婚約者の映美、二宮の協力者で自身もまたサイコパスの外科医・杉谷、そして過去の殺人事件の容疑者・剣持ら、さまざまな人物の思惑が複雑に絡み合い、事態は次第に混迷していく。連続殺人鬼に狙われる弁護士で目的のためには殺人もいとわないサイコパスでもある主人公・二宮彰を亀梨が演じるほか、事件を追う警視庁のプロファイラー・戸城嵐子役を菜々緒、二宮の婚約者の荷見映美役を吉岡里帆がそれぞれ務める。そのほかの共演に川清彦、染谷将太、中村獅童ら。
怪物の木こり評論(20)
平然と、紙くずのように人を殺す映像に慣れてしまっている自分が恐くなった~
あと、「怪物の木こり」は誰か?その目的は何か?・・と謎解きにも興味をそそがせる。
雰囲気もいいし、脚本もいいとは思うのだけど…なんか主旨がブレてるような印象を抱く。
物語としてはサスペンスになるのかな?
ダントツで染谷将太が凄まじかった。
とてもとても普通だ。
自分の異常性を認めつつ普通だ。
戸惑いも抑揚もない。異質を自覚しながら矯正も抑制もしない。サイコパスってああいう精神状態なのかもしれないと、妙な説得力があった。
菜々緒さんも良かったなぁ。
モデルさんだったけかな、凛々しい立ち姿で背骨がちゃんとある人だった。
歪んだ愛情が発露みたいな事なのだけど…トウマ医師のキャラが腑に落ちてない。
サイコパスの息子を治療する為の人体実験って事なのだけど…ならあんな異常者じゃない方がいいような気もする。それは建前でマッドサイエンティスト的な事でもいいのだけれど、子供にメスを突きつけたすぐ後に自害するのは、やっぱりわからない。
死ぬつもりなら子供を人質にとるようなジェスチャーはなんだったのだろうか?
なんとなく、そんな上滑り感じを感じながら見始めた訳なのだけど、染谷氏からはその上っ面を感じなかったのだ。
ああ、俺は主人公に同情できなかったんだな。
誘拐されて脳を弄られて、サイコパスの人生を歩まされる。酷い話だよな…。
それ故に、自らの行いを悔いたのが中村氏なのだけど…彼は「最愛の人」って言う。
謎だ。
愛情を理解できてたように到底思えない。
チップが壊れる前なんだから利用はしてたと思う。壊れてから愛してた事に気付くなんて…そもそも愛してるから結婚した訳でもなかろうに。
数十年間「是」だったものが、ある瞬間から「否」になっていく…性善説が前提ならばそうかもしれんが、人を育てるのは環境だと思う。
中村氏の切替は良かったのだけど…数十年間に渡りかけられてた呪縛は、あんな風に解消されるものなのだろうか?
それと同じ事をラストにも感じた。
刺されて殴って首を絞めたまでは良かったと思う。ああ、やっぱり彼はその呪縛を振り解けないでいるんだと思えた。
でも違った。
彼に葛藤はなくて、温もりを与えてくれた存在を守る選択枝しかなかった。
今まで躊躇なく発動してた殺意との葛藤を感じさせる台詞ならば、もっと彼に同情できたかもしれない。
彼女を殺害してしまい、苦悩し自らの思考を恨み、彼が第二のキコリになるラストもありなんじゃないかなぁとは思う。
とまぁ、なんかブレを感じた作品だった。
編集もなんだかしっくりこず…スケジュールなかったんかなぁと余計な事を思う。
◾️追記
キコリのコスチュームもなぁ…。
一回ランニング途中に襲われたシーンがあったけど、アレがなぁ…。
マスクは直前に被るとしても、あの服装は不審者でしかなく、通報待ったなしなわけで…仮面ライダーの世界観じゃないのだからと、そのあたりもリアリティに欠けてはいたかなぁ。
襲う直前にワザワザ着替えるのかよとか、要らぬツッコミをしてしまったなぁ…。
初めの方に木こりのマスクを被った怪人に襲われて咄嗟に物取りに見せかける為に取った行動が一番狂気じみててやばかったですね。。。
亀梨も彼の主治医?の染谷くんも出てくる人全部サイコパスっていうか怪しい。
警察の中にも怪しそうな人がいて最後まで目を離せない展開でした。
終盤に想像したのとは全然違う結末で、えぇ〜っていう終わりでした。
冒頭の少年が木こりの絵本を読むシーンとかかなり猟奇的でホラー感があり、流血も多めというか、その辺りの映像表現に三池崇史っぽさを感じました
結局のところ
サイコパスVSサイコパス
でもあるし
連続殺人鬼VS連続殺人鬼
でもあるんよね
まぁとにかく、躊躇なく人を殺す様はやっぱり怖い
亀梨君のサイコっぷりはカッコよかったけど
お金を食べるシーンはちょっとゾッとした
で、何にやられたのかと言うと
殺しっぷり、亀梨君のカッコ良さもやられたし
そーきて、そーきて、そーくるのねみたいなとことか、
あとは最後に1番やられた
泣かされるとは思ってなかったので、ビックリ‼️
泣いて終わりとは、してやられました
でもトータルめちゃ楽しめた
好きな映画のひとつになりました!
期待値よりは面白かったです👍。
思ってたより世界に引き込まれてなんとなく先は読めるものの先が気になるような話の流れでした😄。
亀梨さんもかっこいいな〜、クールなイメージもあるのでキャラにあってる感も良⭕️。
婚約者の吉岡さんも父のすすめた結婚だけど、父が亡くなった後でも関係はそのままで、手の傷を心配するなど一応一緒になるつもりでいる事に健気というかなんかちょいキュンとしました☺️。