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春の画 SHUNGA評論(20)
春画と一言で言っても時代の移り変わりで世相が映し出されてるとさか知らなかった。何だよ、無残絵って😂
聞いてた通り全編無修正のため完全なるR18+。もちろん地上波では放送できないだろうから劇場観賞して本当によかった✨✨✨あれだけ性器モロ出しの絵を次から次へと見せられたらお腹いっぱいに(いや、むしろ消化不良に)なるんぢゃないかと心配したけど、内容が面白くてそんなこと全然無かった👌
とりあえずこれからは春画観賞する機会があったら陰毛の彫りと摺りの緻密さに注目しようと思います💛
神戸市内にある映画館「シネ・リーブル神戸」にて鑑賞 2023年12月1日
パンフレット入手
映画監督:平田潤子、企画・プロデュース:小室直子、プロデューサー:橋本佳子 ナレーションは女性
女性たちによって作られたドキュメンタリー「春画」
クラシック音楽を好んで聴いているジジイ(52) の視点でコメントします。
タイトルから内容はお分かりに頂けるかと思います。春画(しゅんが)です。映画、パンフレットともにモザイク無し「R18映倫=18歳未満は観覧禁止
浮世絵画家、「葛飾北斎」はご存じかと。「富嶽三十六景」は良く知らています。富士山の絵をたくさん描いた人。
その作風は世界中から評価をされています。たとえば、フランスのクラシック音楽作曲家、ドビュッシー(1862-1918)の作品「海」はインスピレーションを得て作成されたと言われています。「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を好んでいた。
その葛飾北斎が、春画を積極的に描いた。「蛸と海女」である。
彫り・摺りの高度な技術も投入され、「美」「技」において超一級の芸術と呼べる作品が数多く生み出されたが、時代が江戸から明治に変わると“わいせつ物”として取り締まりの対象となり、日本文化から姿を消してしまった。
2013年、ロンドン・大英博物館での世界初の大規模な春画展、2015年~16年の、東京と京都での日本初の「春画展」は動員29万人を記録し、その約半数が女性だった。
男女は責めも受けも対等に楽しむのが江戸時代の表現。男女の交わりは子孫繁栄の象徴でめでたいこと、女性が見て幸福感を得られる描き方をしている(植野かおり・立花家資料館館長)
現存する最後の春画、平安末期の肉筆「小柴垣草子」も嫁入り道具だったと言われている。
春画の始まりは平安時代、天皇への嫁入り道具として。江戸時代になると、貸本屋が最新の春画を仕入れ、女性たちも率先して借り、楽しむことになる。男性が楽しむものではまったくなかった(早川聞多・日本美術史家)
以下パンフレットから
古い神社には性器を象った彫刻や岩が収めめられている。
早川聞多は「春画」で性器が大きく描かれているのは、おめでたい力の象徴だから。描かれた性器は顔の大きさと同等に描かれ、どちらも言祝ぎ(ことほぎ)の対象だった」と語る
画像検索で「性器崇拝」で調べるとすぐにわかります。
春画の存在目的は、性的興奮を促すことではなかったことを示しています。
江戸時代の男女のまぐわいは
ユーモラスに飛んでいて、
人間の三大欲求である「性」
というものをこんなに愛らしく
人間らしく生々しく描写をしている
春画は、日本で語り継がれるべき
すばらしいアート作品だと思いました。
個人的には、
葛飾北斎の春画がとても好きです。
タコのシーンはゾクゾクしました。
「男女が平等にセックスを楽しむこと」
「性とは美しい人間のスタンダードなもの」
この映画を通して
こんなメッセージを受け取りました。
現代人特に若い方は、
目に見えないコミュニケーションに翻弄されて肌と肌のまぐわいに対しての
ハードルが上がってしまっていると
感じているので、
この映画を通して
性とはとても美しいものなんだと
認識できたら、
さらに自己受容が進むんだろうなと
個人的に感じました。
ゾクゾクするすばらしい映画を
ありがとうございます。
春画が再評価されたというか春画について発信する人が増えてきたのはホントここ数年。それまではアカデミアで浮世絵を研究している人が春画について触れることはほぼなかったと思う。タブーというか全くスルーされていた。この映画にも出てくる清長のものにしても春信のものにしても春画としては傑作なのだが彼らの研究者さえ言及を避けるようなところがあった。よって画集にも入らないし展覧会もない。歌麿だけは世界に冠たる「ウタマロ」で世間的にもよく知られていた。昔から春画ファンというのは一定数いて浮世絵研究者が講演会とか外部向けセミナーを開催すると歌麿の春画について質問をする、そういった時には研究者は実に痛々しい態度で回答を避けようとする、ということがよくあったのです。
でこの映画ですが、よくこれだけの映像を残したものと感心はしますが、コメンテーターで大学の先生は一人だけでコレクターだマニアだっていう人ばかり出てくる。やはりアカデミアでの位置づけは昔と変わっていないんだとは感じました。
春画と浮世絵はイコールではありません。春画は春画としての長い歴史があって、たまたま江戸時代中期ぐらいに浮世絵の著名な絵師が題材として取り上げることがあった。そこで春画と浮世絵がクロスしたわけで、この映画を観て浮世絵がその実力を最も発揮したのが春画であると誤解した人がいればそれは違う。
もちろん春画浮世絵の傑作群における工芸的完成度というのは素晴らしい。でも技術は美人絵でも役者絵でも名所絵でも発揮されている。
そして、出演者たちがしきりに発言する「生の歓び」や「おおらかな性愛表現」。いささか最後の方は鼻についてくる。ましてや春画にインスパイアされたと言っている横尾忠則や木村了子の作品はなんじゃこれはというのが正直な感想です。
春画の特徴は固定された性器表現にあります。女性器は必ず正面を向き、男性器は横から挿入されているか、あるいはその手前にあるか。そしてどちらも痛々しく誇張されている。
これはグロテスクでありまた何枚も見ていけば見飽きてくる。
春画を必要以上にタブー化する必要はない。でも必要以上に崇めることもないというのが私の結論です。「春画という映画をご覧になりましたか。私は浮世絵の究極の形が春画だと思う。先生はどのように思われますか。」得意げに質問するマニアの姿が見えて来るようだ。