約束の宇宙(そら)
プロット
フランス
04月16日 2021 台灣上映
宇宙ショーへようこそ
プロット
日本
06月26日 2010 台灣上映
宇宙へのフロンティア
プロット
アメリカ
09月09日 1989 台灣上映
宇宙への選択
プロット
アメリカ
07月21日 1990 台灣上映
宇宙からの脱出
プロット
アメリカ
04月11日 1970 台灣上映
宇宙飛行
プロット
ソ連
10月13日 2001 台灣上映
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宇宙(そら)へ。評論(12)
日進月歩の開発をつづける、アメリカNASA.
雄大な映像とメッセージ性の強い内容を想像していたのですが、
古いニュース画像に、「秘蔵映像」を交えて、
つぎはぎのドキュメンタリーという印象でした。
NASA50年の歴史を一挙放映!永久保存版!!
テレビの特番みたいな感じです。
私はリアルタイムで知っていることも多く、
かなり懐かしかったのだけど・・・
1960年代のうちに人間を月に送るという、
ケネディ大統領の宣言。
目標を設定してそれに向かって努力すれば
人間に不可能はないことを実証するような
夢多き時代でした。
でも時間をおいて見ると、ずいぶん無茶をやってきたようにも思います。
5回に1回は失敗する、まるでロシアンルーレットのような
ジェミニ計画。
失敗するたびに、とてつもない国家予算が灰となり、
尊い人命を失うことも。
当時は、宇宙開発は冷戦下の旧ソビエトとの競争で、
「ここで遅れはとれない」状態だったので、さもありなん、
なのですが、この映画ではソビエトの存在は全く無視、
だったので、歴史を正しくは伝えてはいないのでは、
と思いました。
宇宙飛行士といえば、アームストロング・オルドリン・コリンズの
アポロ11号トリオの名前がまず思い浮かびますが、
私は「地球は青かった」のガガーリン
「ヤーチャイカ(私はカモメ)」のテレシコワだなぁ~
心身ともに屈強な飛行士たち。
彼(彼女)らは、ミッションを果たすために
過酷な訓練に耐え、宇宙に飛びたてたとしても
無事生還できるとは限らないのです。
生還すれば英雄となり、大歓声をあびるのだけれど、
命を失う結果になることも。
それもこれも未来に向かって前進あるのみ、は、
ただただ「お国のため」
と言っているように感じたのだけれど・・・
夏休み中の小学生を見込んでの公開のようですが、
じゃあ、子どもたちに何を感じてほしかったんだろう、と思うと・・・
親に無理やり連れてこられた「ちょっと理解力のないお子様」
にとっては、この映画、途方もなく難しいです。
古い映像はぼんやりしていて見づらいし、言葉も難しい。
逆に、「賢い部類のお子様」にとっては、
地球のこともよくわかってないのに宇宙へ飛び出してしまった
あの「行け行けドンドン」の時代がどう映ったかな?
科学技術の進歩の説明は少なく、飛行士たちの勇気とか、
失敗をおそれない・・・といった精神論ばかりなので、
子どもたちの共感を得られたか、ちょっと心配です。
むしろ、過去の愚かさの上に、新しい時代をつくってほしい
というのならわかるのですが。
エンディング近くで、記憶にまだ新しい、
スペースシャトルコロンビアの事故をとりあげていました。
帰還寸前に連絡を絶った時の管制室。
事故を知った管制官の表情がすべてを物語って、
このリアルな映像は「アポロ13号」の映画以上でした。
知らないことは知らないままでいい
未知の世界に興味はない
自分の目で確かめたいとは思わない・・・
そういう考え方があってもいい
(でもNASAの宇宙開発はそういう考えではなかった)
というナレーション。
宮迫の抑えめの低い声もなかなか良かったです。
ちょっと感動のうちにエンドロール。
そしたら、ゴスペラーズの「宇宙へ。」
「あのそらへ~♪ とどくまで~♪」
というフレーズがあるから採用された、というか、
逆に「ロケットメン」が「宇宙(そら)へ。」という
邦題になったのでしょうか?
ご丁寧に歌詞まで流れて、
宇宙とはぜんぜん関係ない恋の歌なのに。
もうホントにしらけて、ぶち壊しでした。
だいたい。宇宙と書いて「そら」なんて、
理由と書いて「わけ」
運命と書いて「さだめ」
女と書いて「ひと」
演歌の世界じゃん!!
それにさいごの○はなに?
「モーニング娘。」じゃあるまいし・・・
マーキュリー計画、ジェミニ計画、アポロ計画、スペースシャトル計画と時代を追ってアメリカの宇宙開発史が振り返られます。もちろん、アポロ1号の悲劇、スペースシャトルチャレンジャーの悲劇、同じくコロンビアの悲劇もきちんと語られています。ですが、もう少しで悲劇になるところだったアポロ13号の事は全く触れられていません。映画化もされたので、食傷気味と言うことでしょうか?
アメリカの宇宙開発なのであれば、スペースラブも語るべきだと思うのですが、全く触れられていません。これは、他の計画の話と違い、ドラマがないからですかねぇ。
日本語版のナレーションは、宮迫博之。意外に良いです。洋画は基本的に字幕でしか見ないんですが、この作品は吹替えでもOKでした。って言うか、ドキュメンタリーだし、これは吹替えの方が良いと思います。
ソニーピクチャーズは、テーマ曲にゴスペラーズを使い、
公開初日から2日間を500円にしてその後の呼び水にする大胆作戦をとったようです。興行成績は公開から2日間で決まると噂で聞いていますので、この作戦が吉となるのでしょうか???
おじさん、まんまと引っかかりました。そりゃ、新作が500円なら他のは置いておいて行くでしょう。
で、映画の内容は・・・・・
もっと、宇宙からの美しい地球の映像とかを期待したのですが
だたのドキュメンタリーでしかもどこかで見たことがある映像ばかりでした。
NASAの記念作品なのでアメリカ万歳って感じの創りです。ソ連に負けた話はまったく出てきません。
原題は『ROCKET MEN』。こちらの方がぴったりです。
「宇宙(そら)へ。」はシックリきません。
ナレーションも映画のオフィシャルサイトで読んだ物がそのまま語られてしまってちょっとがっかりです。ソニーさんオフィシャルの造りが雑じゃありませんか。
芸人みやさこがナレーションをやっています。これは、うまかったと思います。(個人的には声の高さがもう少し高いか低いかだともっとナレーション向きの音になると思いましたが)
ということで、500円の映画でした。これを1800円で見たら多分怒ります。
NHKで日曜日の午後10時から放送すれば充分です。
特に、迫力もないので劇場でやる意味がわかりません。
地球の美しい映像を期待するのであれば行かないほうがよいでしょう。
ロマンを描いた映画というよりは、
NASAによる宇宙開発の歴史といった感じの方が強い印象の映画でした。
宇宙飛行士しか絶対に見ることができない
美しい地球の映像をはじめ
あまり観る機会のない
貴重な映像を観ることができたし、
自分が知らなかったたくさんのことを学べて良かったです。
これまで解明した宇宙の謎の大半は、
命懸けで任務にあたった人達のおかげなんだと
改めて実感しました。
個人的に、
チャレンジャー号に乗っていた
日系アメリカ人「オニヅカ」さんに
強い思い入れがあったので、
この映画で初めて実際の映像を観て
目頭が熱くなりました。
ドキュメント的な映画だし
教材みたいなものだから、
この映画に評価はしたくないけどなぁ…。