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茲山魚譜 チャサンオボ評論(2)
島に流刑となり、絶望するのではなく新しいことに出会えると考えるヤクチュン。自分の知らないことに詳しい若者に素直に教えを請う。そして島の若者・チャンデもヤクチュンの人柄に触れ師と仰ぐようになる。
そんな2人のやりとりや、島の人達との交流がとてもよかった。だから後半しっくり来なかったのは残念。あまり感動できる終わり方ではなかった。ここらへんは史実に基づく話だからあまり脚色できなかったのかもしれない。いや、映画なんだから史実に忠実じゃなくたっていいじゃないか。
本を書いているヤクチュンの姿を見て、そういえば父はかなり年をとってから習字を始めたななんて思い出していた。こんな映画観たんだよなんて話を父にしたことはなかったが、この映画だったらそんな話をしてもよかったな。
あざと過ぎる色調... モノクロを強調するあまり、深みにはまった撮影。 見ていてあの監督のおどけた場面とフィルムスコアを真似るのは... どうかしている。それでも...
むかし、南の島で働いていた時、韓国の方の真似をしなければならないことが一つ... 毎回食事の後に歯を磨くこと... この映画でも出演者の方々の歯が真っ白なこと... 白黒映画の欠点と言える。描いている映画製作者は現代でも過去を描くなら歯の二、三本はぬかねば... 徹底した時代考証のないサッカリン韓国流のフュージョン時代劇になり下がっている。