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コンプリシティ 優しい共犯評論(13)
何気に我々は技能実習生に対して何にも思っていませんが、彼達は、日本に希望を求めてやってくるのですが、日本人にも、そう言った外国人を食い物にしている人がいるのを知ると非常に悲しくなります。
また、本作品、実話をモチーフにして作られたのか、全くの作り話なのかはわかりませんが、映画の内容なので、少し大袈裟に話が出来ていますが、日本人であろうが外国人であろうが、皆一所懸命何かにすがり幸せを掴もうとしているんだな・・・・
映画の方は、ゆっくり進んでいくのと、日本人と外国人とのやりとりなど、役柄なのか、私的には、見ていてイライラすると言うか・・・・
藤竜也とルゥ・ユウライの演技は大変に素晴らしいのですが・・・・・
もう少し二人の関係がいい感じになるような表現方法を使って欲しかったな・・・・本作品のタイトルにある「優しい共犯」の意味がもう少しわかりやすくなると思いました。
最後、そうするのか。結局危ない道を行くことには変わりがない。主人の親切はけしていい結果を生むわけがない。だって逃げてもね、どこまで逃げても、中国までは逃げきれないんだから。そしてそのラストシーン、そのタイトルを言わせるのは酷だなあ。酷だよ。
実際、不法滞在者や、海外からの技能実習生に対する非人道な扱いの問題は、
深く取り上げれば、もっと酷く重い作品になるのでしょうが、
こちらは、藤さんのチャーミングさも加わってライトな感じに仕上がっていました。
よって、問題について考えるきっかけになるような感じかな。
その先は、どうなったのかなぁ…。
携帯にかかってきたまともな就職口の話に応じると、山形県の田舎町で夫婦が営む蕎麦屋での住み込みの仕事で、リュウ・ウェイとして蕎麦職人を目指して行く。
ヤバイ仕事をしていた時のしがらみや身分を偽ることの罪悪感と、店主夫婦や新たに知り合った友人との関係、中国の家族への思い等々、一度堕ちた人間の抱える葛藤が、優しく哀しく、時にリアルでとても面白かった。
外国から日本の地方に至るまで、丁寧に撮影されて、リアリティーを真摯に作り出していたので、物語を楽しむことはできた。
ただ、個人的には、すべてが絶望的に見えてしまった。そういった意図ではないのかも・・・と見え隠れしているだけに、少し残念な作品だった印象。
細かな展開も強引なのかなーと・・・。