自ら会社「会社じゃないもん」を設立し、セルフプロデュース型の弾き語りトラックメイカーアイドルとして活動している眉村ちあきの映画。密着ドキュメントとして始まりながら、フィクションも交え、ジュブナイルSF、サスペンス、青春映画、冒険活劇などなどさまざまなジャンルを取り込んでカテゴライズ不能な一作に仕上がった。気鋭のミュージシャンと若手映像作家がコラボレーションする「MOOSIC LAB 2019」で上映され、観客賞、審査員特別賞、ベストミュージシャン賞、女優賞を受賞。2020年7月、「MOOSIC LAB 2019」上映版(65分)よりも10分長いバージョンで劇場公開。
眉村ちあきのすべて(仮)評論(3)
それで本作。ドキュメンタリーっぽい始まりで彼女の奇妙さ、音楽の才能を十分に楽しんだ。本当に変な女の子なのに、歌に関しては本当にすごい。ライブの時に感極まって泣いちゃうところとか、おじさんたちが応援したくなる気持ちもわかる。
そして衝撃のタイトル変更!笑ってしまった。ただし、タイトル変更してからのドラマ仕立てのパートは正直今一つ。そんな滅茶苦茶ではじけた感じも彼女らしいと言えばそれまでなんだけど。
この物足りなさはライブに行かないと解消されないのだろうか。
と言うか「眉村ちあき」をそもそも知りませんもん、オジサンは。よって事実部分と創作部分の見分けが付かなくてですね。人気アイドルなの?音楽の才能あんの?会社設立ってマジか?などと「?」と「!」の嵐の中、間違いのない事実が一つ。歌、良いっすね!
東京の地下9,000mくらいに潜ってからは「ギャグかよ!」でカナリ笑かしてもらい、二晩連続の小川紗良ちゃんに歓喜し、AKB選抜ドラマにシラケ、SF展開でイケイケ気分になり、ゴジラ(あるいはマシュマロマン)にバカ受けし。
もう何なの、この支離滅裂で夢でも起こりそうに無い取り合わせ。と言うか、食い合わせ、考えて無いでしょ?そこが楽しかったw
イヤ、なんか、妙に気取った「狙った感」が皆無なんどす。単にハチャメチャでゴタゴタでw
これがですね、この支離滅裂でデタラメなストーリーの中、ラストのステージに向かって走る眉村氏を応援したくなるから不思議でした。
繰り返しになるけど、歌が上手かった。彼女、ピーター・ガブリエルみたい。もちろん若い頃のです。
楽しかった。
期待以上で。
ムーラボ広島篇2019
6プログラム+招待1本終了
どうせなら監督脚本もやればよかったのに!