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刑事グラハム 凍りついた欲望評論(2)
ハリウッドの重要なキャラクター「レクター博士」が、最初に登場する映画のようです。
しかし、フューチャーされる前の映画ということもあり、彼の存在感は抑え目です。
また、映画全体の評価としてもやや低めです。
何より、ジャンルはサイコサスペンスなのに、精神の闇への踏み込みが甘く中途半端な印象です。
また、中盤に犯人の人間性を映してしまった為、逆に犯人の「不気味さ」や、犯人に対する「恐怖」が薄らいでしまいました。
そして、ラストもアクション映画の展開になり、戸惑いを感じます。
原作を知らないので一概には言えないのでしょうが、結果的に、「羊たちの沈黙」を撮った、ジョナサン・デミの偉大さを感じさせてしまった作品でした。
ウィリアム・L・ピーターセン演じるグラハム捜査官の心理捜査に焦点を置いた本作も、十分面白かったです。
筋はだいたい同じです、…なのに。脚色と演出が違うと、違うものねぇ。
全体が都会的、カッコいい映像だと思いました。レクター博士モノでは無いです、出てくるけど。
直接的な描写はあまり無いのに猟奇的な犯罪の見せ方が上手くて、私も悲鳴あげそうでした。