そろばんずく劇情

広告代理店を舞台に、クライアント獲得に狂騒する広告マンの悲哀をエネルギッシュに描いた森田監督の異色コメディ。主役の広告マン春日野八千男、時津風わたるに扮するのはとんねるずの2人。彼らのライバル会社のエリート社員・桜宮天神に小林薫。この3人の間で揺れる女として安田成美が絡む。独特の言い回しや間の持たせ方などに森田監督らしい実験的な手法が見られる。なかでも小林薫が変人ぶりを見せて怪演。

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そろばんずく評論(5)

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とんねるず主演・森田芳光監督・86年。

一般的な映画の共通言語を様々な方法でぶっ壊しを試みた感じ。バブル期日本でメディア系スポンサーから予算を貰い、その行為をするのはある種の実験であり冒険であったろう。
だが、ツマラナイ。バブル的な空疎感も加わりひたすら上滑りし続ける。付き合わされた演者も大変だ、という風に見てた。製作費どのくらいだったんだろうか?

まあ、安田成美は可愛いし漫画的なとんねるずの顔も悪くない。小林薫は楽しそうに怪演してるし。でも好事家向けですねやっぱり。
npnnsee
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とんねるずらしい作品
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『2018年の森田芳光 〜森田芳光全作品上映&史上初!ライムスター宇多丸語り下ろし〜』での鑑賞
確か今作品で木梨と安田成美は出会ったというトピックスしか記憶がない作品。
初めて鑑賞したのだが、まぁこれがなかなかのアナーキーな内容となっている。実験的というか、観念的というか、監督のアイデアだけでパッチワーク、又はそれこそ劇中にあるパズルのように作られている作品である。とんねるずに一切のアドリブを禁止したという逸話は本当なようで、ならば、なぜにとんねるずを起用したのかという疑問が湧くのだが、ま、これもまた魑魅魍魎の芸能界の産物なんだろうなw
内容はともかく、その表現の多用さは尊重すべきだし、きちんとそれは守られるべきなのだろうと感じる。これを否定してしまうと、sれこそ、売れる作品以外は映画では産まれてこないディストピアが現実となるからである。映画はその時の時代の空気を具現化しているものかもしれないけど、きちんと記録に残るメディアでもある。後からその評価が変わることも充分あり得るので、安易に感情的に評価すべきではないという典型なのではないだろうか。表現の自由というものを享受する我々がそれを受容れる度量の深さを改めて肝に銘じる作品である。
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広告会社のとんねるずの2人がライバル社の天神(ロン毛の小林薫)の陰謀を阻止する話。暴力事件の偽ビデオで嵌められて2人とも自宅待機処分になるがそれぞれスパイ的な活動をして陰謀を暴く。潜入したとき顔面で気付くと思うけどライターで気が付くあたり細かい。最初にライターのやりとりも入れてた。
天神は社員の実力に関係なく家柄や血縁の良いもの以外は追い出そうとかいうカルト野郎。スポーツで洗脳みたいな場面もあった。

安田成美がとんねるずのどっちが好きなの?みたいなラブストーリーも入ってる。天神の思惑通りにはならないものの結局合併するし、締まりがないラスト。まるで1時間44分くらいの出来事のようだった。
dkertrz
dkertrz
故・森田芳光監督は日本映画界を代表する名匠だ。
でも時々、一般人にはよく分からないような異才ぶりを見せる事がある。
名作『家族ゲーム』だってあの独特の作風や演出が苦手な人は少なくない筈。正直、自分もそちらの方…。
本作も然り。

新人広告マンを通して、広告代理店の熾烈なクライアント獲得競争を描いたコメディ。
普通にやればサクセス・ストーリーなお仕事ムービーになるのだが、まあ普通には撮らない。
カメラ目線、ドアップ…撮り方や編集まで何もかも異色の演出。
登場人物らもクセの集まり。(小林薫、怪演!)
“新人類”など当時の流行や若者文化、人気絶頂だったとんねるずを主演に起用…時代色を巧みに取り入れた敏感さや意欲は買うが…

映画の撮り方なんて人それぞれ。
どんなに実験的な手法になろうともシュールな異色作になろうとも、それは監督のアートだ。
でも、大前提として映画は娯楽だ。面白くなければならない。
人によっては全てが堪らない作品なのだろうが、自分にはまるでそれが感じられなかった。
シュール、異色、独特、実験的、才気…それらを通り越して、単なる怪作。

いい思いをしたのは、本作の共演がきっかけで結婚した木梨と安田成美の二人だけかもしれない…。

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