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サザン・コンフォート/ブラボー小隊 恐怖の脱出評論(3)
まず設定。1973年ルイジアナの州兵たちの話。州兵というのがまず聞き慣れない。南部の湿地帯が舞台。ここに『ケイジャン』というフランス系カナダ人の子孫が住んでいる。この説明がほとんどされずに話が進むのでちょっと混乱する。(鑑賞後にググった。そしてケイジャンから文句は上がらなかったのかが気になった)
湿地帯で起こった事件から小隊がドンドンと深みに嵌っていく。ライ・クーダーの音楽と沼地のバシャバシャという音が粘っこく耳に纏わりつく。一人一人と脱落していく定番の展開だが閉ざされた世界の描写が上手い。
終盤の楽しげな音楽を使ったサスペンスフルな場面も見事(豚の解体とのカットバック!)
最後のシーンも含めて抑制の効いたいい塩梅に仕上がっております。地味ですが。1時間40分という長さも好みでした。
舞台をルイジアナ州ニューオーリンズ近くの湿地帯と説明することで、脱出より明確に南部の物語であることを冒頭で明示する
さらにケイジャンを登場させたり軍隊の演習を舞台にして新味を出している
ケイジャンが映画に登場するのはら本作くらいだろう
有名なケイジャンミュージックは必要以上に長く紹介される
監督は本当はこれを取り上げたかったのかも知れない
ライ・クーダーの音楽が本作のムードを支配してなんとも言えない南部の気だるさを醸し出している
彼は後にパリテキサスの音楽で有名になるが、スライドギターの彼独特のムードは変わらない
サザンコンフォートとは、南部流のおもてなしのこと
もちろんブラボー小隊へのおもてなしのことだ
同名のニューオーリンズ産のリキュールがあるので、バーで頼んでみてはどうだろう
甘いので女性にも飲みやすい
もちろんライ・クーダーの音楽を聴きながら
これじゃベトナム戦争にも負けるわけだわと思ってしまう
ケイジャンも気の良い人が多いみたいで悪いのは全て米兵ということで