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リーピング評論(3)
それにしても、ここのレビューはお子様が少ないので参考になります。
『リーピング』気になっていたので観てみました。
最初の第一の災いである赤い川からグイグイとストーリーに引っ張られます。今作のキーパーソンである謎の少女のローレン(アナソフィア・ロブ)、主人公の無神論者で、科学者のキャサリン・ウィンター(ヒラリー・スワンク)、キャサリンの助手のベン(イドリス・エルバ)がヘイブンという小さな町に出向き、その調査に向かう・・・というのが大筋の流れです。
実はこのストーリー、終盤に伏線が大量に回収されていく様は見事。よくセリフ一つ一つに眼を凝らしていれば、誰がサタンか分かるようになっています。
それと、イドリス・エルバは私の好きな俳優なので、出てきた時は嬉しかったです。ゲイリー・オールドマンと同じで、味方でいると少し、安心して観れました。ローレン役のアナソフィア・ロブは非常に可愛らしく、美しい少女で、どこかで見た顔だなと思ったら『チャーリーとチョコレート工場』に出ていたヴァイオレット・ボーレガードを後から知り、ビックリ。
物語終盤ではローレンはサタンの子と判明するが、鑑賞中、ローレンの可愛いさのあまりにローレン側につきました 。出エジプトの十の災いに沿って製作しているため、同じ旧約聖書の『キャリー』や『プリズナーズ』とは違った雰囲気でした。サタンが出てくるのはプリズナーズも同じですが、リーピングではサタンの存在が全面的に押し出されているのでホラーよりもオカルトや邪悪の印象を受けました。
ただ最後の展開は『サイレントヒル(2006)』、『キャリー』に近い形で、ヘイブンの住人がカルト教の信者で、今まで信じてきた人物に裏切られ、実は敵だと思っていた人物が・・・という同年に公開されたサイレントヒルを思い出す内容。今作の最大の見せ場である、第七の災いのイナゴの大群が押し寄せるシーンはいくらCGでも、精巧に作られたアナゴも大群は気持ち悪くなる方がいるかもしれません。第十の災いを見ると、イナゴが少しマシに見えるぐらい強烈ですが、ローレンの人外染みた存在と神秘的な雰囲気は、他の作品にはない良さです。
キャリーでも、アレッサ・ギレスピーでもない
一人の少女として、物語が完結する。後味はよくある続編フラグを匂わせて終わりますが、続編があれば是非見てみたいです。ローレンのためなら、私はローレンの味方につきます。それぐらい、観終わった後のローレンは別人に見える。非常に面白く、悲しい映画でした。
アナソフィア・ロブは子供なのに、素晴らしい縁起で作品を引き立てて居ります。
主人公のお腹に悪魔の子が・・・
それとなく、第2作が有るのかなと思わせるラストでした。