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ONCE ダブリンの街角で評論(20)
時間も短く、登場人物に名前もほぼないシンプルさ。
歌は心の内面を打ち出した、いい歌だけどそれ以外は普通・・・。
だけど「はじまりのうた」「シング・ストリート」の監督出世作と聞けば、あの2作を作るためのエピソード・ゼロと頷ける。
人が歌を作って歌うのは、なぜだろう。
それはメロディにのせることで、より自分の気持ちを誰かに伝えたい。伝わって欲しい。
そういう「歌の原点」を思い起こさせる作品。
ボーイ・ミーツ・ガールな側面もあるけど、それをさらりと描き。
それが余計、リアルさを感じさせます。
そう簡単に男女がうまく結ばれるわけないし。
終盤の主人公と父親の会話。
「さあ行ってこい!」って背中を押すところ、父さんいいね!。
ラストの終え方も、男らしいギターの「ジャカジャーン」な音色が聞こえてきそうでした。
まあ、これだけ見たら。ちょっと大衆的ではないかな。あの2作を見てからの方がいい。
歌がとにかくいい!
ちょっと聴いただけで、「あ、これはいい音楽映画だ」と思えちゃう。
ストーリーはほろ苦いけど優しくて、ドキュメンタリーみたいな生々しさ。
「はじまりのうた」でも思ったけど、恋愛関係とはまた違う2人の関係がいいんだよなぁ。
名前がないのもなんだか好き。
人生を再出発するための、少しの休憩時間。
素敵な映画だった。
「はじまりのうた」「シング・ストリート 未来へのうた」その後に見てしまったけれど、いやいややっぱり楽曲にジ~~ンと来ますね。
順番に見ることをお薦めます。