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02月16日 台灣上映
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ブルークリスマス評論(3)
岡本監督の作品で、私はこれではじめてSFを観た。
それにしても、やはりリアルなのです。
人間の隔離、偏見、政府。別のレビューでも拝見しましたが、“民族優位性” と “偏執的差別” が、ヒトラーの大量虐殺をそのまま使う事でにおわせている気がします。まあ、あまり考えなくても分かるかっていうくらいストレートに表現されてますね、こわいー笑
岡本監督の映画は、ラスト数分がいつも忘れられない!
ブルークリスマスもすごかったですよ。甘いクリスマスの話なんてぺいっとして、たまにはこういう斬新なのも、ぜひ。
このような古典的ネタを扱うからには何かしらあっと驚くような仕掛けが出てくるのかと期待したが、無駄だった。先の読める内容がチンタラチンタラダラダラダラダラと続いて終わった。
脚本家に
死ね
と言いたくなる作品だった。
岡本喜八はなぜこんな駄作を映画化したのだろう?なんかしがらみでもあったのか?落ち目の監督だったら、これが最後で仕事がなくなるような映画だ。
劇中でハレルヤのコーラスが二度程挿入される
もちろん庵野監督が本作のオマージュとしてエヴァンゲリオンに反映した元ネタだ
内容自体はエヴァには無関係
その名の通り青い血の人間がもし現れたならという物語だ
竜頭蛇尾と表現するしかない
仲代達矢がメインとなる前半は緊迫感とスピード感が溢れている
政府側の動きのシーンなどは、庵野監督がシン・ゴジラで参考にしているのがよくわかる
NYやパリのロケまであり、それもよくこなれて馴染んでいる
本作前年の1977年にNY ロケを行った人間の証明よりは格段に良い
ところが、勝野洋と竹下景子の物語となる後半は冗長に過ぎて残念なできとしかいうほか無い
何度も睡魔に襲われる
脚本の倉本聰から、改変を一切認めないと言われたそうで、岡本喜八監督が自由にやれたならこんな事にはならなかったと思われ大変に残念だ
SFか?ととわれたなら、間違いなくそうだ
思考実験を中心に於いてあるからだ
特撮の有無がSFであるかどうかは関係がない
しかしその思考実験の正体が陳腐なのだ
それは青い血の人間とは共産主義思想を持つ人間を青い血の人間という比喩にしているだけのことなのだ
そういう目で観ると後半がなぜあの様なザマなのかがよく理解できると思う
本作は1978年11月の公開
皇帝のいない八月は同年9月の公開
この二作品のテーマは良く似通っている
双子とも言って良いと思う
1978年
成田空港開港の年
これをもって新左翼の運動は殆ど終焉したと言って良いと思う
その危機感が岡本喜八監督に本作を、山本薩夫監督に皇帝のいない八月を撮らせたのでは無いだろうか?
同年6月には、スターウォーズの日本公開もあった
それに連動したSF映画を出した?
そんなことは企画を通す為の口実、方便に過ぎないと思う