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映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲評論(20)
ひろしの子供時代からの回想と、クライマックスの鳥の演出がベタだけどよい。
脚本的には、ラストで敵がもうひと粘りしてくれるとよかった。野原一家の奮闘によって、「匂い」のバロメーターが下がるという展開は少々ご都合すぎる。
だがそれぐらいエモーショナルに振り切ったから、一般層にも受け入れられる名作となったのだろうとも思う。
前作「嵐を呼ぶジャングル」より始まった個人的クレしん映画シリーズ黄金期の中で最高傑作と考えている一本。
いくらミーハーと言われようが今作が最高傑作であることは譲れない(誰)
今回オトナたちが子どものように振る舞うことで子どもたちの世話を完全に放棄してしまったこともあり、序盤の主役は完全に春日部防衛隊ら子どもたちである。
普段おバカな行動でひろしとみさえを困らせていたしんのすけが両親の不可解な行動に戸惑いながらもひまわりの世話をし、自分で着替えて登園するシーンがあって、歳をとるにつれ早くもここで一度泣いてしまう笑。
オトナたちが失踪したのちのコンビニでの食料確保争いやBARでのオトナ体験、サトーココノカドーでの休憩と脱出劇までを含めて、春日部防衛隊の息の合ったコンビネーションが楽しめる。
毎回思うが風間くんやマサオくんを始め、しんのすけの奇行にツッコミまくる防衛隊のメンバーが
いざという的にガードレールにしがみついて動いたりとか、ケツだけ歩きするとか完全に息の合った奇妙な動きをするギャップが大好きだ笑。
そして風間くんのような親友が欲しいと毎回思う笑。
そしていざ20世紀博に侵入してからの主役は野原一家。
ひろしの人生のプレイバック映像をひろしの足の臭さで思い出す爆笑と感動の演出で涙腺が吹き飛び、その後なんのプレイバックも無しに単純に足の臭さで正気に戻るみさえの件が大好きだ。
喋れないはずのひまわりすらクシャイと言うシーンも大好きだ笑。
また今回の適役として登場するイエスタデイワンスモアのボス、ケンとチャコのカップルも悪役でありながら魅力的な存在感を放っていた。
cv.津嘉山正種の低くよく通る声で威厳と余裕たっぷりのケンとクールビューティなチャコの2人が現代を憎み、20世紀を取り戻そうとする理由を語り、東京タワーの頂上から20世紀の匂いを蔓延させる計画を告げ、止められるモノなら止めてみろと言わんばかりの挑戦的でありながらフェアな態度で真っ向勝負を挑む潔い面があった。
終盤の東京タワーのシーンは最初から最後まで泣きっぱなしになる笑。
ラストにかけてのあのしんのすけがひた走る劇画風のシーンをお涙頂戴のシーンという意見は聞き入れない笑。
ケンとチャコに負けを認めさせた「オラ大人になりたいから〜」のセリフの件のシーンも大好きだ笑。
とにかく今作は好きが溢れてる笑。
もしかしたから当時映画館で観たかもしれないが、2018年初めて映画館で観ることができた。
思い出の作品を映画館で観ることができてホントに嬉しかった。
大傑作。。
2014年10月16日(木)1回目
2018年12月02日(日)2回目@キネカ大森
幼心に自分の親の幼少期に、
想いを馳せる瞬間があった。