第一次大戦後の英国ウェールズの小村を舞台に、ある丘の測量結果をめぐる騒動をハートウォーミングなタッチで描く一編。ウェールズ出身のクリストファー・マンガーが、故郷の伝説を基に自ら監督、脚本。エグゼクティヴ・プロデューサーは「大地と自由」のサリー・ヒビンと、ロバート・ジョーンズ、ミラマックスを率いるボブ&ハーヴェイ・ワインスタインが担当。主演は「いつか晴れた日に」のヒュー・グラント。共演は「泉のセイレーン」のタラ・フィッツジェラルド、「スナッパー」のコーム・ミーニー、「ジム・キャリーのエースにおまかせ!」のイアン・マクニース、「フォー・ウェディング」のケネス・グリフィス、「バック・ビート」のイアン・ハート。なお、劇中の村人たちの多くがロケ地ウェールズの人々から選ばれ、物語さながらに丘の盛り土作業に従事したという。
ウェールズの山評論(5)
もう少しシリアスな映画かと思っていたのだけれど、良い方向の意味で裏切られた。
軽毒舌の効いた台詞回しと、村社会ぽい野蛮さは見ていて微笑ましい。
悪人を存在させない、見方によってはぬるい展開も、たとえば描く対象が古き良き時代という設定であれば何らの嫌悪を抱くものではない。
ただ、さっき死んだ神父さんを踏んづけてのキスはさめる。
美しい土地の映像は目にいいです。
内容が可愛らしい。
単純だけど、今でも忘れられない、また観たい映画。
山と丘、その差は大した事ないように思えるけれど、村に住む人にとっては一大事のようで、村人一丸となって丘を山にする為に盛り土する。
言い伝えが事実なのか?作り事なのか?
いずれにせよ「伝説」があると言うだけでもちょっと羨ましい事だなと感じる。
映像が綺麗。村人達もユニークな人達でほんわかする映画でした。
ラスト、登場人物の子孫たちが頂上で手招きしていると、山の景色が現在に変わり、再び村人たちが土を運んでくる。測り直したら303メートルという、ユーモアに富んだオチがまたこの映画の面白さであり、語りの優しさである。そして、最後までウェールズ魂を感じさせてくれる。