1993年アヴォリアッツ映画祭で主演女優賞、音楽賞、観客賞を受賞した作品。キャンディマンという伝説の殺人鬼に生け贄として目を付けられてしまった大学院生の悪夢を描く。原作は英国のスティーブン・キングと呼ばれるクライブ・バーカーによるもので、それを監督のバーナード・ローズが脚本化し、映画化した。音楽はミニマル音楽の巨匠フィリップ・グラス。製作はシガージョン・サイヴァットソン、アラン・ポール、スティーブ・ゴーリン。エグゼクティヴ・プロデューサーは原作のクライブ・バーカーが担当している。その他撮影はアンソニー・B・リッチモンド。特殊視覚効果はボブ・キーン。編集はダン・レイ。
キャンディマン評論(2)
映画の内容は普通に怖いですが亡霊が人間という白ける部分も。邂逅までがピーク。
こうしたサイコ・ホラーはアメリカ映画がお得意。どこまで自分がやった殺人なのかさっぱりわからないヘレン。捕まる前には、黒人男がキャンディマンを名乗り、襲われたばかりだったのだ。壁面にはキング・クリムゾンのアルバムジャケットのような絵。それがサブリミナル効果で恐怖を煽る。時折登場するキャンディマンがリアリティを無くしているものの、全てがヘレンの妄想だと思えばどうってことない。
キャンディマン伝説が終焉を迎え、新たなヘレン伝説を生むなどという設定には驚かされた。