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ミニミニ大作戦 プロット アメリカ 06月21日 2003 台灣上映
アンツィオ大作戦 プロット アメリカ 07月13日 1968 台灣上映
コマンド戦略 プロット アメリカ 01月01日 1900 台灣上映
大列車作戦 プロット アメリカ・フランス・イタリア合作 01月01日 1900 台灣上映
特攻大作戦 プロット アメリカ・イギリス合作 10月06日 1967 台灣上映
脱走大作戦 プロット アメリカ 04月20日 1968 台灣上映
戦略大作戦評論(7)
一応はノルマンディー上陸作戦中のヨーロッパということになっているみたいだけど、金塊に欲望が刺激されたからといって、普段から命の危険にさらされている兵士が前線を越えて強奪しようなんて考えるのかどうか。
この辺は意見の分かれるところかもしれない。
映像面でも一応はそれっぽい場面が取り揃えられている。
地雷原では銃剣で探りながら前進、無事に脱したかと思うところにトラブルが重なる。
シャーマン戦車3台が、鉄道施設のドイツ軍を蹴散らす。
河を渡る場面では、装備を失いながらも前線突破を演出する。
そんなこんなで"一応"は戦争映画っぽいつくりになっている。
ただ、やっぱり本作は戦争をモチーフにしたアクション映画であり、いくぶんコメディ要素を含んだ作品だと思う。
何が気に入らないのかといって、クリント・イーストウッド演じるケリー二等兵の緊張感のなさがいただけない。
前線を突破した先の小さな町。ドイツ軍がタイガー戦車3台で駐留しているというのに、通りの真ん中を腰もかがめずに歩いているというのは、どう考えてもヘンだ。
迫撃砲の弾幕の中を突っ切っても、部隊はろくすっぽ被害に遭わず、周辺のドイツ兵がバタバタと倒れ、建物が破壊されていくのは、30年前に見たら痛快かもしれないが、公開から40年以上が過ぎて鑑賞すると都合よすぎる。
だから楽しむポイントはケリーら強奪組のキャラクターということになる。
ここは確かにおもしろい。
ケリー二等兵はえらく態度がでかい男なのだけど、実は元中尉で間違った命令で友軍に攻撃を加えてしまい、その責任を取らされて降格されたという設定。ちゃらんぽらんな連中をまとめるリーダーとして活躍する。
ビッグ・ジョーは軍曹。小隊の実行隊長で、強奪にも当初反対する。それは「命が惜しかったら頭を出さんことだ。英雄になりたいなら別だがな」という隊員の生存を優先したため。いささか乱暴だが、現場では的確な指示で部隊を守る。
クラップゲームは経理担当。前線に近い拠点にいながら、実戦はろくすっぽ経験してこなかった男。金塊に目がくらんで強奪に参加したはいいが、武器の運搬を負かされてブースカ言う根性なし。ラストの市街戦ではウンがつくなど、コミカルなポジション。
オッドボールは戦車乗り。楽観的に物事を考えるタイプで、整備員のモリアーティが悲観的なことを言うたびにたしなめる。
戦車にスピーカーをくっつけたり、火薬の代わりにペンキを詰めた砲弾を撃ち込むなど、一見するとイカれた判断の男だが、必要な対処を適切かつ迅速に実行に移す頼れる存在。
ノリとしては往年のスパイ大作戦に近いのだろうか。
そういや邦題も『戦略大作戦』だし、版権買った会社も同じように感じたのかもしれない。
アクションとして破壊をガンガンやる一方、浮世離れしたキャラクターを配置してエンターテインメントに持っていく。
そんなミソクソに言うほど悪くはない。
けどなぁ、あんなに街を破壊され、銀行の金塊も強奪されたというのに、市民が「LIBERATION(解放)」とか横断幕掲げてお祭り騒ぎになっちゃうのはどうにもヘン。
ここは観客も「オゥ、ミッション・コンプリート! やった、やった~」と楽しむのが筋なんだろうけど、のっかれないとツラいものがある。
では評価。
キャスティング:7(メリハリ利いたキャスト陣)
ストーリー:6(都合のいいカットがしばしば。わかって見る分には許容範囲)
映像・演出:7(シャーマン3台がドイツ兵を蹴散らすシーンは圧巻。地雷原の歩兵戦闘も悪くない)
戦争:4(ネタとして使ってるのはいいとして、大事なところを忘れている)
コメディ:3(笑いを入れてくれてるから我慢できるとして、時代が古すぎるのかハマれない)
というわけで総合評価は50点満点中27点。
ずいぶん以前に見て「おもしろかった」という印象だけ残している方は、楽しい思い出を汚さないためにも観ないことをオススメする。
戦車や戦闘機の映像はとてもリアルで爆薬の使い方が派手で観ているだけで楽しい。そして主演のクリントイーストウッドがカッコいい。彼はそこに居るだけで絵になる俳優だなぁ。