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ジョンQ 最後の決断評論(17)
アメリカの医療費は本当に高額で、医療を受けられない人も多いと聞きますからね・・なるほど、そこからこういう流れになる映画なのか!と思って見ていましたが、うまいことヒーロー仕立てになっていました。
ちょっと覚めた言い方になってしまいますが、いいヒューマンドラマに仕上がっていると思います。
社会の正義を貫く老刑事だが、罪を憎んで人を憎まず。信頼が大切!と言い切った言葉にウソはなく、ジョンに対するリスペクトがまたいい感じ。
結局有罪は免れる事は出来なかったけど、むしろ愛に溢れる彼の行動が正義ではないかと思わずにはいられなかった。
1人の男が愛する息子を救うために奔走し、現実が男に息子を救う手立ては無いと突きつけた時に男がある法を犯す決断をする。
法を犯さなければ愛する息子を守れない矛盾を描き、法を犯しながらも危害を与えない、自分の願う事がなぜ法を犯さなければならないのかと男が葛藤する姿など見所が多い。
最後まで男の決断は誇り高く、その思いに感動する。
間違っても法を犯す事は許されない、それでも法を犯さなければならない現実もあり得るのではと考えさせられるラストはとても印象的でこの作品を忘れる事はできない。
ストーリー :9
キャスト :5
テンポ :8
演出 :5
見返したい度:8
いかにもアメリカっていう作品ですね。
自分の子供の為にならどんな犯罪も犯しても構わない父親。
これをどう受け取るかで評価は変わってきます。
僕は好きです、自分に子供はまだいませんが好きな人がジョンの子供の様になって病院や周りから追い詰められていけばこうするしかないんじゃないかなと思うからです。
倫理に反しているのは分かってますがそんな事すら考える余裕が無くなると思います。
デンゼル・ワシントンが演者で良かったなとも思いました、こういう深みのある話はとても似合いますね。
定期的に観直したくなる作品です。