凱旋門
プロット
アメリカ
05月12日 1952 台灣上映
ムーラン・ルージュ
プロット
アメリカ
11月17日 2001 台灣上映
ルージュ(1984)
プロット
日本
08月10日 1984 台灣上映
新・二等兵物語 めでたく凱旋の巻
プロット
日本
01月15日 1961 台灣上映
アレンジメント 愛の旋律
プロット
アメリカ
02月21日 1970 台灣上映
青春の旋風
プロット
アメリカ
01月01日 1900 台灣上映
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ジェネラル・ルージュの凱旋評論(20)
東宝映画版2作目。毎年観てるほどに好きなシリーズ。1作目に比べ内容自体は地味だが役者同士の嫌味な演技合戦と救急救命の苦悩について学べる。
(しかもその後原作も読んだけれど、さしていいとも思えず)
ので、どうしようかな〜と思ったんですが、堺雅人が出てるし!と思って借りてみました。
そしたら、前作見終わった後のあのもやもや感はなんだったの?ってくらい面白くて、
それはもう、たっぷり楽しませてもらいました。
田口・白鳥コンビのかけあいは相変わらずで、
竹内さんはコメディエンヌぶりが板についてきてますし、
出てくるみなさんなんかどこか抜けていて、いちいちクスッと笑えるんですよね。
ただこの映画の主役と言えば、やっぱり堺雅人さんでしょう!
今回はいつもの微笑みを封印して(時々お茶目ですけどね)、眼光鋭い、つかみどころのない怪しさを持った「ジェネラル」を熱演しています。
ほんっとにかっこいいです。
そして上手いです。
倫理委員会に召集された時、常に冷静であった彼が唯一感情を爆発させる場面は本当に、凄すぎて、鳥肌ものでした。
あの熱い感じは、「クライマーズ・ハイ」での役にも通じるものがありますね。
ドクターヘリについては、ドラマなどで存在は知っていましたけど、そうそう導入できないものだったんですね。
そういう事も知れたり、内部の問題を知る意味でも面白かったです。
難解な心臓外科の分野から、より一般人にもわかりやすい救急センターがメインとなっている。前回は阿部寛の立ち位置がどうも理解不能だったのだが、今回は非常にわかりやすい。救急医療の現場というのは時には心を鬼にしなくてはならないという現状にも納得がいった。倫理委員長として嫌々ながらも役目をこなす竹内結子の姿も前作以上か?そりゃ直接生死にかかわる分野じゃないからといって、あまりにもその職責と性格がぴったりしすぎ。
医療メーカーのメディカルアーツの磯辺(正名僕蔵)がジェネラル・ルージュの速水(堺雅人)と癒着しているという問題提起。しかし、それが表ざたになった直後に磯辺が病院ヘリポート付近から転落死。この事件(殺人事件とは断定されてない)はなおざりにして、速水の聴聞ばかりがメインとなる(まぁ、転落事故は警察の仕事だからしょうがないか)。告発文はワープロ文字と手書きの二つが登場するのだが、案外あっさりと速水は癒着を認め、しかも自分で着服せずに救急センターの設備と備品に使われたと主張。そして懲戒解雇要求に対しては辞表で対抗しようとする。
そんな聴聞委員会と化した倫理委。その最中に市内で大きな事故が起き、10年前にもあったように大学病院は野戦病院と化してしまうのだ。その描写はなかなか大がかりで感動せざるを得ない。黒、赤、黄、緑と色分けしたカードを瞬時に判断する山本太郎もかっこいい。この黒のカードをつける苦渋の選択・・・つけられた患者の家族の号泣はもらい泣きしてしまいそうだ。
結局、副委員長として懲戒解雇を言い渡す沼田(高島政伸)が三船事務長(尾美としのり)と密談していたことが磯辺の盗聴により発覚し、誰も解雇に賛成できなくさせた。そして磯辺を殺したのは沼田の部下(林泰文)だったという・・・彼の性格は精神医にありがちなタイプだけど、さすがに殺人までは・・・ちょいと余計だったみたい。
辞表を取り下げる意志はないと突っぱねる速水だったが、とぼけた田口委員長が北海道への転勤を命ずるなんて、まるで大岡越前の決断じゃないか(笑)。
最後は転勤する速水が辞め行く花房看護師長(羽田美智子)に「寒いところは苦手ですか?」と告白・・・う~む、そりゃわかりやすすぎ。「指揮官が青い顔してちゃダメでしょ」と口紅を渡したのが花房で、それがジェネラル・ルージュという名のもとになったのも面白い。
前作以上に医療現場と人命尊重というテーマが重く響いてくるし、病院経営の難しさ、特に救急医療が儲からないという問題点を提起してくれてる。だから、殺人事件がなければ満点にできたのに・・・
今は亡き竹内結子、いい味を出しているし、かわいい。医療現場の現実はリアルに描かれている。病院自体がもうからないし、救急や小児や産科はもうからない。薬をたくさんだす精神科はもうかる。
阿部寛の個性がよいスパイスだ。推理物としても面白い。堺雅人と羽田美智子が結ばれるのも微笑ましい。堺雅人と山本太郎の関係も良かった。よくできたストーリーであると思う。深みもあるエンターテインメント作品である。
作品の中で、医療を中心に描かれていたものの、ミステリー、恋愛要素も入っており、全体としてブレた印象を受けた。
作品を通して何を視聴者に伝えたかったのかわかるようでわからない部分もあったが、見ていて退屈はしなかった。それは、豪華俳優、女優の力かもしれない。