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04月05日 台灣上映
板尾創路の脱獄王評論(14)
板尾らしさが最もよく表れていたのが中盤の歌う場面とラストでしょう。二つとも思わず笑ってしまいました。
あのオチには「いろいろ間違ってるやろ!」と突っ込まずにいられませんが、あれであとを引くような余韻になったとも言えます。個人的にはアリです。
ただ、他の人も書いてますが、てっきり実在の人物の話とばかり思ってたので若干肩透かしを喰らった感じはあります。また、関西弁のイントネーションで話す人が多数いたため、場所がどこだかイマイチ分かりませんでした(吉本の芸人使いすぎだろ)。
刑務所の雰囲気が好きな人にはたまらないだろうけど、
ほとんどのシーンが刑務官による虐待シーンなので見る人によっては嫌になるだろう。
ラストすっきりするかと思いきや、力が抜けるような終わり。
脱獄のドキドキはらはらを期待してみると落胆する。
よく分からない人が観たら何じゃ???これは????と思うかも。
ラストのオチで全てが許せます。ま、板尾さんだから仕方ないかってね。
自宅(CS放送)で鑑賞。板尾創路監督・原案・(共同)脚本・出演作。途中タイトルコールの繰り返し有。北野武の以前の発言「漫才と違い小説や映画はたった一つのオチで成立する」を想起。ストーリーはラストを少し変えただけの『パピヨン('73)』その儘だし、脱獄のディティールは吉村昭原作のNHKドラマ『破獄('85)』と(味噌汁を血に替えたり細部は微妙だが)ほぼ同じでオリジナリティが限り無く乏しい。無意味な看守との遣り取り等、尺稼ぎの感は否めず全体に冗長気味。映画好きなのは伝わるがコレでは納得出来無い。35/100点。
・このジャンルでは『パピヨン('73)』以外でも『大脱走('63)』、『ミッドナイト・エクスプレス('78)』、『アルカトラズからの脱出('79)』、『ショーシャンクの空に('94)』等、名作が多く、ドウしても見劣りしてしまう。また実話ベースに脚色された作品が多いのもこのジャンルの特徴。
・鑑賞日:2012年4月20日(金)