殺処分ゼロの国トルコを舞台に、路上で生きる犬たちの視点から世界を捉えたドキュメンタリー。動物愛護に関する国民の意識が非常に高く、安楽死や野良犬の捕獲も違法とされているトルコ。イスタンブールでは犬たちが自由に街を歩き、人間との共存社会を築いている。自立心が強くいつも単独行動をしている犬ゼイティン、フレンドリーで街の人々に挨拶を欠かさない犬ナザール、そしてシリア難民に寄り添う子犬カルタル。2017年にトルコを旅した際に、主人公となる犬ゼイティンと出会ったエリザベス・ロー監督が、半年間にわたり犬たちに密着。犬の目線と同じローアングルで撮影し、彼らの視点を通して、人間社会が持つ様々な問題と愛に満ちた世界を映し出す。
ストレイ 犬が見た世界評論(7)
犬の殺処分0の国、トルコ。その首都イスタンブールに住む犬たちを追ったドキュメンタリー。始終犬目線のカメラワーク。犬たちの澄んだ瞳を通して見る人間世界は歪で複雑。生きることはもっとシンプルなんだって犬が教えてくれる
@cinema_cafe
途中から、人間の登場人物も少しずつ出てきて、ドラマらしき展開も混じります。それから、犬にカメラ装着したPOD(Point of Dog)映像も登場します。だけどこれは、「白いトリュフの宿る森」の方が秀逸でした。そして、終盤の遠吠えシークエンスにはグッときましたね。あと、スタジオが、その名も「Dogwoof」なんですね。ロンドンのドキュメンタリー専門スタジオ。感心&納得。
トルコという国は、野良犬、猫の安楽死や殺すための捕獲を法律で禁止している珍しい国。そのためイスタンブールの町中に犬があふれている。
今作は犬を人間の目線から観察するドキュメンタリーというよりも、出会う犬や人間、建物などが犬の目線から見ると、どう感じるのかを疑似体験する、まさに犬体験映画なのだ。
カメラも犬の目線の高さに拘って、低い位置から撮影されている。
淡々と時間が進んでいくだけではあるが、犬たちの表情は豊かで、行動も見ていて飽きない。関わる人間が物語を運んでくるようで、ドキュメンタリーでありながら、ドラマ性のある作品に仕上がっている。
よりそう感じられるのは、トルコの中でもイスタンブールという、治安の悪さや貧困などの社会問題が蓄積された場所だからかもしれない。テレビや街頭スピーカーから聞こえる政府への不満の声、慌ただしい人々、ゴミがあふれる町、ホームレスの子供たち……
しかし、そんなことは犬たちにとっては、どうでもいいこと。目線を変えさえすれば、人間の抱えている問題など、ちっぽけなものに過ぎないと言われているようであるし、目線が違うだけで、こんなにも世界は違って見えてくるのだ。
あえて難点を言うのであれば、数か所、人間の目線になるシーンがあるのは残念だし、ドラマ性を狙いすぎたからか、カップルの会話のシーンなど、不自然な部分もあったりする。 一貫して犬の目線に拘ってほしかったところだ。
映画 #ストレイ #犬が見た世界 (2020年)鑑賞
殺処分ゼロの国トルコを舞台に、路上で生きる犬たちの視点から世界を捉えたドキュメンタリー
そんなに犬が幸せそうには見えなかったのは何でだろう?国の安定が犬の暮らしにも影響してる?
#coco オンライン試写会ありがとうございました
あんなに野良犬がたくさんいて子供達は大丈夫なのかと思いたくなるが、そういえば自分が子供の頃もあちこちに野良犬がいた。今ではその姿をめっきり見なくなったのは、やはり安全を鑑みての行政の対応の結果だったのだろうか。とにかく突然走り出す犬達を必死に追いかけるカメラマンには、ご苦労様と言いたい。
おそらく犬好きにはたまらないんだろうけど、ネコ派の自分としては72分という短尺ながらも退屈に思ってしまった。コンセプトは面白いと思うが、申し訳ないが劇映画として観るには辛い…かな。