ヴォイジャー

序盤、太陽系外惑星への植民団として子供たちが宇宙船で旅立ち、10年経過して青年期になったあたりで、性衝動とかどうするのだろう、もし避けて話を進めるなら嘘っぽくなるな…と心配したが、じきに本能的な欲求を抑制する薬のくだりになり、一安心した。

隔絶された環境に置かれた若者だけの集団が共同生活を送るうち、やがて暴力によって集団を支配しようとする者が現れる…という大筋について、監督・脚本のニール・バーガーはプレス資料の中では特に言及していないものの、明らかに英作家ウィリアム・ゴールディングの1954年の小説「蠅の王」（映画化も2度された）からの借用だろう。

それとは別に、1980年代のBBCで放送されたJames Folletのラジオ劇「Earthsearch」の関連を指摘する意見も目にした。もちろん聴いたことはないが、英語版Wikipediaの情報によると、系外惑星への植民ミッションから地球に戻る数世代目の若者らが、性欲抑制剤のようなものを投与されているという要素が、本作と共通するようだ。

おそらく予算的な事情のせいだと察するが、タイ・シェリダン演じる主人公クリストファー、独裁者になろうとするザック（フィオン・ホワイトヘッド）、ヒロイン的な役どころのリリー＝ローズ・デップ、この3人以外はほとんど個性のあるキャラクターとして描かれておらず、どっち側につくかで葛藤したりとか、背景の情報もほとんどないので、途中で死んでいったりしても感情移入しづらい。30人なんて大所帯ではなくずっと少ない乗員数にして、サブキャラたちの描写にも尺を割いていたら、人間ドラマの要素が改善されたのではないか。

宇宙船内の重力や、エアロックが破壊されたときの状況など、科学的な正確性に欠ける描写もいくつかあった。脚本をよく練ってSF的な細部や人物描写を丁寧に描いていたら良くなったはずなのに、惜しい。

2022年3月16日
映画 #ヴォイジャー (2021年)鑑賞

宇宙船という閉鎖空間で、青年だけの集団で問題や事件が発生するとどうなるか・・・

後天的な影響が全く同じでも先天的な影響で人間の思考や行動が別れることになり、それがまた考えさせられる

@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました

宇宙版スタンフォード監獄実験のような感じの内容。
設定はガバガバでツッコミどころ満載です。
ローズデップが可愛かったのでおまけで2です。

惑星到着まで86年。
乗員は30人の子供たち。
出発してから10年後何かが起こる──。

移住可能な惑星を探査するために地球を発つ
閉ざされた空間で成長する若者たちが
隠された真実を知ることにより
本能が目覚めていく
一つのコミュニティの中で
人間の本質が露見する

ネタバレ！ クリックして本文を読む
Sci-Fiの父、ジュール・ヴェルヌの『十五少年漂流記』を悲劇的に惨たらしくした作品と呼ばれ、悪魔の象徴として蠅が群がる豚の生首からとったウィリアム・ゴールディングの小説『蠅の王』．．．　1963年にピーター・ブルック監督が映画化し、それを見た記憶がある。その後、もう一度リメイクされ近年では『MONOS 猿と呼ばれし者たち』に印象的な場面で生首が登場している。

この映画の基になった『蠅の王』に登場する白人の子供たちは6才から12才の設定でこの映画のように"coming of age" 前の大人になりかけにしていないのは、いかにリリパットやマンチキンと言う子供も含めた小さな生き物が根っからの根性悪で残虐性を秘めているかをゴールディングは描いていて、もし子供がこの世の中を牛耳れば好き勝手な身勝手なことをし始めて世界の終焉を迎えるとされている。そのマンチキンの素行の悪さが．．．⁉
“They would make Judy’s life miserable on set by putting their
hands under her dress,”　 wrote Sid Luft in the forthcoming
posthumous book, 　Judy and I: My Life with Judy Garland.
“The men were 40 or more years old. They thought they could
get away with anything because they were so small.”
ジュディ・ガーランドの元夫シド・ラフトの回想録『Judy and I: My Life with Judy 』に映画『オズの魔法使い』に出演していたマンチキンたちのセクハラ行為を彼の著書に載せている。この回顧録は彼の死後、12年の月日が経ってから出版されている。

ハリウッドは、手塚治虫の『アトム』を受け狙いの為に年齢を上げるつもりだったのが、エピソードとして知られているけど、もちろん虫プロ側は断ったけれどもこの映画のように独占欲や嫉妬心を絡めた性的メタファーとして映画のプロットを作り上げるしかこの脚本家には能力がないらしい。

空気を逃がさない隔壁に付けられたハッチが空気の逃げる側に付ける体たらくなソゴを象徴するように以前人の国であるカナダを小ばかにした映画『コンビニ・ウォーズ・・・』にご出演の父親とクリソツのノウタリン女優リリー＝ローズ・デップが出ている映画なんて．．．　☆2がセイゼイいいとこ！　失礼、ファンの方⁉