フランスの巨匠エリック・ロメールによる「四季の物語」シリーズの第1作で、穏やかな春の別荘を舞台に3人の女と1人の男が織りなす恋愛ゲームの行方をつづったドラマ。哲学教師のジャンヌは自宅アパートをいとこに貸し、恋人も出張中で居場所を失ってしまう。パーティで音楽学校の生徒ナターシャと知り合ったジャンヌは、彼女の家に泊めてもらうことに。ナターシャの父イゴールは、若い恋人エーヴと一緒に暮らしていた。エーヴのことが気に入らないナターシャは、ジャンヌを父の新しい恋人にしようと仕向けるが……。イゴール役に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のユーグ・ケステル。
春のソナタ評論(1)
1人の女性教師の日常から始まり、3人の女性と1人のオヤジによる確執・疑念などを描いた映画。
日常から逸れるが、それも日常…といったことをロメールは描きたかったのかも知れないなどと思ってしまった。
高校の哲学教師の女性ジャンヌが、ある部屋に入ると、カメラはその部屋をなめるように撮るのだが、なんと汚い部屋。ジャンヌの彼氏の部屋のようだ。
そのため、ジャンヌは自分の部屋に行くが、従妹の女性に部屋を貸していて彼女の彼氏まで部屋にいる占拠状態。
居場所ないジャンヌに1本の電話がかかってきて、パーティに誘われたので、大勢の人達がいる部屋に行く。そこで、やはり1人で来ていたナターシャという若い女性と出会う。
ジャンヌがナターシャに「プラトンが論じた『ギュゲスの指環』の話をするあたり」は、哲学教師らしい。
そしてナターシャの家に2人で移動するのだが、ナターシャの父親は若い女性と付き合っていて、この4人の物語が始まる。
しかし、感情むき出しにして会話するあたりは凄いな…と思う。
ロメール映画を観ていると、フランス式恋愛のいろんなパターンを見せられて、やはり楽しい。
(CSザ・シネマ録画鑑賞)