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TOKYO VICE(第1話)評論(1)
映画も始まって間もなくジェイクと片桐が組の若頭と面会するシーンが映画の入り方としたら意外性があり、この映画が面白そうで取っつき易い映画のように思えたが...
原作本を読んだ日本の方はあまり印象が良くなかったらしいけどアメリカのamazon.comのレビューを読むと低評価な人は90%はフィクションと言い、また日本語ができても英文はチンケと評価を下している。しかしながら、レビュー全体では☆4と5をつけた人が90%ぐらいいるのでアメリカ人には受けたのかもしれない。
原作では90年代後半を描いているらしいけど約10年のギャップはバブル前の政治的社会的喧噪を描き、また東京、いわゆる歌舞伎町が代表するように夜の世界がカーニバルのように描く様は映画作りには欠かせないのかもしれない。
だから映画のソゴが見えてしまう... 1990年には巨大画面のディスプレイはありませんけど何か?でも今までハリウッドが描いてきたエセ日本という歪んだ亜流の古臭い「ジャポニスム」ではなく小池都知事へ表敬訪問するぐらい自信作なのかもしれない。それもたぶん外国映画を誘致した場合、"損して得取れ" 式助成金が出るということで...
面接でジェイクがユダヤ人であることに対して明朝新聞(作者は実際は読売新聞に入社している)の幹部が失礼な質問をしたり、編集のチーフが名前を呼ばずに "Gaijinn" とだけ読んだりするいつもの苦労をするくだりは定番と言えば定番なんだけれどジェイク役のアンセル・エルゴートの見た目なのか、そんなに辛そうには見えてはいない。
第一話を観ただけでも時代的ソゴは許せる範囲なのでこれから本格的に渡辺謙との絡みのある日本を舞台にしたネオノアール映画を楽しめるのかもしれない。それと映画も後半に焼身自殺をするシーンのギミックとCGを組み合わせた惨たらしい場面は完成度は高いと素人目でも判るものとなっていた。
日本をハリウッドで描く第一人者としては実兄も同志社大学と京都大学で教鞭をとっていた方で、『タクシー・ドライバー』、『レイジングブル』、そしてカルト映画『ローリング・サンダー』の脚本で知られ、また何といってもシドニー・ポラック監督の『ザ・ヤクザ』でも脚本を書いているポール・シュレイダー以外は考えられなかったし、健さんも真剣での殺陣を披露している映画を超える作品は二度と出て来やしないと思っていたけど...
2013年の製作発表の時はジェイク役はダニエル・ラドクリフの名前が挙がっていたらしいけど... どちらかというと彼の方が適任だったような? 失礼、アンセル・エルゴートのファンの皆様... 彼のいいところは日本語を覚えたことかな?
それとマイケル・マンが監督したのが一話だけなので多少、映画作りが変わるかもしれない。良いのか悪いのか?どっちに転ぶのかは見てのお楽しみ... なんてね!?