中米ニアカラグアの首都マナグアに実在する巨大なゴミ捨て場ラ・チュレカを舞台に、ある日突然母の不在に直面した少女の姿を描いたドラマ。美しい湖のほとりにあるゴミ集積場の近くで、母と一緒に貧しいながらも幸せに暮らす11歳の少女マリア。母は飼い犬を売って生活費の足しにしようとするが、不意の出来事により失敗してしまう。母はトラブルを解決するためマリアをリサイクル施設に預けて街へと向かったものの、何日経っても戻ってこない。戸惑い、混乱し、言葉にならない怒りを募らせたマリアは、母に会いたい一心で施設を抜け出すが……。独裁政権や内戦が続いた影響で映画産業が発達せず、これまで製作された映画はわずか数本というニカラグアで久々につくられた長編映画。同国出身でメキシコで映画制作を学んだ女性監督ローラ・バウマイスターが長編初メガホンをとり、世界各地の映画祭で高く評価された。
マリア 怒りの娘評論(6)
ごみ収集をしながらバラック小屋で母と暮らす11歳の少女マリアが逞しく生きる姿は心に響いた
時折見せる無邪気さや少年との交流は微笑ましかった
ニカラグアはアメリカ大陸で2番目に貧しい国らしい
そんな国に対するやるせない気持ちや多くの希望を持てないという刹那さが伝わってきた
ニカラグアの女性監督初の長編映画ということ
今後も頑張ってほしい
相変わらず人間が自分たちの星を暮らしにくい環境にしている事に2つ目のショック。取り組みが遅すぎる。
そう映画を観て感じた私も大きな行動は起こさない。
でも捨てるものは極力買わない。
割り箸もレジ袋も貰わない。
食べ物は残さない。
あるトラブルから母が出稼ぎに行かなくてはいけなくなり子供が施設に預けられる所から始まる。施設を抜け出して行方不明の母を探す単純なストーリー。しかし色々な問題を内包していてそう単純ではない。ニカラグアの現状や貧しさが余すところ無く描き出されている。 例えば施設を経営する夫婦は子供達に廃品回収業の手伝いをさせながら養っている。子供の親はいないか貧しく夫婦が養ってやらなければ子供は多分死ぬ。夫婦の子供達に対する目線や態度は温かく優しくて彼ら自身貧しくて地代を払えないのに完全にボランティアである。この国は助け合わねばやっていけない程貧しいということだ。しかし法的には子供達に不法就労をさせていることになり夫は警察に捕まる。様々な問題が描かれた映画であった。
うず高いゴミの山で獲物を探し廻る子供達。ショッキングな世界があたり前のようにマリアはただ前に進む、進み続ける。"ママ"を探す為に。"貧困社会"と断ずる観る目には"こちら側"の優越感が試される怖さも。少女の成長譚と観ることも出来るが大人になるには早すぎるのだよマリア。
オンライン試写会にて