《結びの島》2人に1人が高齢者という山口県周防大島で診療所と介護施設を営む医師の岡田仁志さんを追ったドキュメンタリー。平成27年の国勢調査では人口1万7000人余りで高齢化率が51.9%と、全国でもその人口規模に比して飛び抜けた高齢化率となっている周防大島町。
この島で無床の診療所と複合型コミュニティ介護施設を営む医師の岡原仁志さんは、日々の医療・介護活動を通じて、豊かな老後を過ごすために医療や介護はどうあるべきかを問い続けている。
島では、在宅や農作業中に死亡した島民がすぐに発見されず、その結果変死として処理されることになるなど、将来的には都市部でも起こりうる、高齢化に伴う問題が起こっている。そうしたさまざまな問題を提起しながら、その解決のために活動する岡原医師たちの姿を通し、高齢者が安心して暮らせる社会のためのヒントを探っていく。
監督は「いのちがいちばん輝く日
あるホスピス病棟の40日」「四万十
いのちの仕舞い」など地域医療や受け継がれる命をテーマにしたドキュメンタリーを手がけている溝渕雅幸。
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結びの島評論(1)
笑顔、ハイタッチ、ハグ、花、などなど、温かみのある医療を実践されている。
「薬は毒だから嫌いだ」言う患者さんに対しても無理に飲む様には言わず、「朝晩の薬を試しに朝だけ2週間試してみてもらえませんか?」なんてお願いされている。
患者さんの意思に寄り添う医療を続けられている。
人生の最期が近づくと、わざと患者さんから離れ、家族に看取られて最期を迎えてもらうなど。
高齢者医療を提起する良い作品だった。