原作は山本周五郎の「赤ひげ診療譚」。江戸時代の小石川養生所を舞台に、そこを訪れる庶民の人生模様と通称赤ひげと呼ばれる所長と青年医師の心の交流を描く。長崎で医学を学んだ青年保本は、医師見習いとして小石川養生所に住み込む。
養生所の貧乏臭さやひげを生やした無骨な所長赤ひげに反発する保本は、養生所の禁を犯して破門されることすら望んでいた。しかし、赤ひげの診断と医療技術の確かさに触れ、また彼を頼る貧乏人に黙々と治療を施すその姿に次第に心を動かされていった……。
ひき逃げ
プロット
日本
04月16日 1966 台灣上映
ひき逃げファミリー
プロット
日本
12月19日 1992 台灣上映
ねこのひげ
プロット
日本
04月19日 2008 台灣上映
黒ひげ大旋風
プロット
アメリカ
01月01日 1900 台灣上映
スカートの翼ひろげて
プロット
イギリス
07月31日 1999 台灣上映
赤い糸 輪廻のひみつ
プロット
台湾
12月22日 2023 台灣上映
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赤ひげ評論(20)
医者に行きたくても行く金もない貧困層に尽くす医者の話かと思いきや、必ずともそうとも言えない。むしろ治療にかける医術の話、特に医療の技術的な話は控えめで、ただそこに生きる人々の姿を養生所を通して見せる形になっている。
それでその人々だが、それぞれの抱える重い事情と背景がしっかりと描かれていて引き付けられた。もうどうしようもない半生を背負ってやっとここに流れ着いた最後の場所という雰囲気が出ていた。ここは単なる養生所ではなく、働いている人も治療を受ける人も、ここで人生を終えたり人生を始めたり人生を賭けたりする場所だった。インドでマザーテレサが誰も気にかける者も無いままに路上で死ぬ人々の手を握ることで孤独から解放するというものに近いような、人々の救済を感じた。
あえて挙げる欠点としては、良い人が良くて悪い人が悪いと簡単に分けられているところ。これだけたくさんの人が集まる場所だと、ただ食いっぱぐれた人やいい加減な人や小ズルい人がもっと色々といてそのような人の起こす問題に忙殺されそうなもの。しかしいわゆる味方側の人々はいい人が多くて内部の管理がすごく簡単になっていたのはやや都合が良い。
それから医療に関しては、医療が大変なのだという描写からの視点であって、医療のためにどのような努力、特に技術的な努力をしているのかという視点が少なかったかと思う。医者として具体的に何をやったかということにおいて、『仁』のように梅毒患者に対して薬を作ったというようものが含まれていても良かった。
その周五郎に原作よりよいと言わしめた本作、確かに見応えのある作品でした。一つ一つのエピソードが面白く、ヒューマニズムあふれ、長い上映時間を全く苦に感じません。
三船敏郎のさすがの存在感、加山雄三が若くてイケメンだ。どこかで見たような人がたくさん出て来て懐かしい。長次って「飛び出せ青春!」の柴田だよな、すぐわかった(笑)
さすがは世界の黒澤、日本人として見るべき作品です。
三船敏郎の圧倒的な存在感は健在。途中ちょこっと涙出た😢
ただただ感涙あるのみです
物語は一言でいえば新任の若い医者の成長物語です
その主人公に加山雄三を配役するは眼力は流石というしかありません
物語は、狂女、六助の娘おくにと三人の子供、佐八とおなか、12歳のおとよ、7歳の長坊の五つのエピソードで構成されます
おとよと長坊の二つが休憩を挟んだ後半になります
狂女の登場の鳥肌のたつ怖さはどんな怪談よりも怖い
おくに役の根岸明美の超がつく長台詞シーンは驚嘆、圧巻で度肝をぬかれるばかりの名演です
異常な緊迫が画面に溢れています
おとよと長坊の二人は病床での眼の光にはまいりました
神ががった演技が山のように全編に満たされています
そこに黒澤監督の演出が炸裂するのですから、強烈な映画体験と言うしかありせん
劇中の季節が初冬に始まり真冬を経てラストシーンは積雪の溶ける明るい日射しの春で終わります
主人公の心象の変化を季節で表現させているのはお見事という他ありません
井戸の水面に水音がして波紋が広がって、長坊が命をとりとめたことを実感するシーンも流石です
これこそ映画の世界遺産です