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ピエロの赤い鼻 プロット フランス 10月09日 2004 台灣上映
狂気の愛 プロット フランス 11月28日 1987 台灣上映
狂気のクロニクル プロット チェコスロバキア 04月26日 2022 台灣上映
気まぐれな狂気 プロット アメリカ 08月29日 1998 台灣上映
栄光と狂気 プロット 日本・アメリカ・カナダ合作 08月24日 1996 台灣上映
狂気の代償 プロット 中国 11月21日 1989 台灣上映
気狂いピエロ評論(20)
でもそれは危険なこと。
深読みすると、自由な意思を貫くのはけして簡単ではなく、自分の気持ちを最優先にするために、略奪、暴力、殺人。まるで今の時代のテロと似てる。
マリアンヌにピエロと呼ばれる彼は彼女といるのが正解なのか、家族がいるべきだったのか。
単純で、綺麗な、メルヘンチックな世界にも見える映像の中に、見たくない現実が垣間見える。
ずっと評価が高いので観たかった映画。
思っていたよりずっといい
半世紀以上前の映画なので正直相当チャチでデタラメでアホくさくて退屈。実際客席のあちこちからイビキが聞こえてきましたし、どうも個人的にジャン=ポール・ベルモンドの佇まいが好きになれないので主人公にもさっぱり共感できませんでしたが、初見にもかかわらず全編に渡って物凄く既視感がある映像。要するに自分達世代は『ルパン三世』の1stシリーズを通じてゴダールを体感していたんだと確信、こういう無軌道なピカレスクをアニメで表現した当時の製作者達の慧眼には驚嘆しかないです。
フェルディナンを振り回す不思議ちゃん、マリアンヌを演じるアンナ・カリーナの魔性を湛えた猫目が特に印象的、これを当時リアルタイムで鑑賞した先輩方が羨ましいです。ちょっとしたことですけど本作は本当にデタラメで、全然お話は関係ないのに『勝手にしやがれ』の劇中カットがチラっと紛れ込んだりしているので、先に『勝手に~』を観るのが一応正解かなと思います。
なぜかセンスを感じる映画だった。
時間というものを超越した色彩と動きに魅せられるかどうか、ゴダールのゴダールたるものを受け入れられるかどうか、それ以外にこの作品を堪能する術はないのかもしれない。
「勝手にしやがれ」を見た後で様々なゴダール作品を吟味し、そしてこの作品を見て、その上でようやくこの作品が自分に合うものかどうかの判断がくだせる─良し悪しではなく、あくまで好きか嫌いかだけの判断しかくだせない。
理解できるか出来ないか─、確かにこの作品を理解するうえでかなりの知識を要することだろう。そして、それを身につけていない者には、この作品を正当に評価することは出来ないのかもしれない。そして、自分もその一人であり、しかも自分にはこの作品は合わないというかどちらかというと好きじゃないので、ゴダールを高尚に語ることは決して出来ない。せいぜい、最後ダイナマイトで爆死する場面を笑い飛ばすだけ。
さて、この映画でゴダールを初体験し、これはまれにみる名画だ!と断言できる強者は、天才か狂人のいずれかだと思う。いずれにせよ、誇っていい感情だ。ただ、無理をしたり勘違いをすると、おそらくつまらない作品ばかりを見ることになるだろうから、気をつけたほうがいい。