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ベリッシマ評論(1)
総合:50点
ストーリー: 55
キャスト: 60
演出: 50
ビジュアル: 60
音楽: 60
夢を見すぎて周囲を見ることが出来ない。知識も知能もなくて、過程をすっ飛ばして早急に結果だけを求めようとする。欲望むき出しで自分勝手で我儘な母親と、おこぼれにさずかろうとそれに引き寄せられる人々。厳しい世界だから焦るのはわかるけれど、どうにも好きになれないな。
すぐに感情的になって叫びだすのはイタリア人の特性だろうか。小さなことから大きなことまで、きっかけを見つけては終始続く喧嘩と怒鳴りあいを聞かされ続けてはかなりげんなりする。普通に喋っている科白よりも怒鳴っている科白のほうが多いのではないかと思えるほどで、人間がローマで闘鶏でも演じているのかと感じる。昔のイタリアの庶民って本当にこんなに煩いものなのだろうか。
必ずしも娘は笑い物にされたわけではなく、自然な反応が受けたのだと思ったのだが、少なくとも母親にとってはそうではない。それでも結果的には人の親として我に返ったわけで、物語としては良かったのだろう。やっと映画にも平穏が訪れた。