ペーパー・チェイス
プロット
アメリカ
03月09日 1974 台灣上映
ペーパー・ファミリー
プロット
アメリカ
12月24日 1988 台灣上映
ペーパー・ムーン
プロット
アメリカ
03月09日 1974 台灣上映
レイチェル・ペーパー
プロット
イギリス
06月01日 1990 台灣上映
ペーパー・タイガース
プロット
アメリカ
07月18日 2022 台灣上映
クー!キン・ザ・ザ
プロット
ロシア
05月14日 2021 台灣上映
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ザ・ペーパー評論(1)
新聞記者ものというと「大統領の陰謀(1976)」、近年では「スポットライト 世紀のスクープ(2015)」、「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017)」のような大手新聞を舞台とした社会正義の旗手としてのシリアスものが先ず頭に浮かびます、もちろん「記者たち 衝撃と畏怖の真実(2017)」のようなマイナーな通信社ものもありますし、地方紙で半ば自嘲的な喜劇ものでは「ヒズ・ガール・フライデー(1939)」という古典もありました。民主々義国家ではジャーナリズムへの期待や関心も高く多くの映画が作られています、ただ最近ではSNSに圧されて影が薄くなっているようで気がかりではありますね。本作はNYのタブロイド紙が舞台の記者たちの一日を追ったヒューマンドラマ。といっても扇情的な見出しが売りの三流紙ですから前述の正統派の記者の事件ものとは趣が多少異なります。
主な登場人物は身重の妻をかかえ待遇の良い大手に転職を考えているデスクのヘンリー(マイケル・キートン)、職場の嫌われ者で経費削減がモットーのマネージャー、アリシア(グレン・クロース)、前立腺の病と疎遠な娘に悩むロートル編集長のバーニー(ロバート・デュヴァル)と個性豊かな人物が織り成すシニカル・コメディ。
名匠ロン・ハワードですから登場人物の生々しさは呆れるほど、今日も朝から一面を何にするかの侃々諤々のスタッフ会議、終始誰かが喚いている現場感はストレスに満ちていますからご用心。一応メインプロットは黒人の報復殺人事件の真相追及スクープですがヘンリー、アリシア、バーニーの人物描写、私生活のエピソードが絡み合い実に気が揉めます、むしろ映画としてはこちらが主眼なのでしょう。
朝刊締切りまでの時間との戦いが新聞社らしい緊迫感を盛り上げます、野球なら9回裏2アウト満塁、最後の土壇場になってまで身重の妻の入院騒動やアリシアの被弾などを畳み掛けるから気が気ではありませんがお見事です。
三流紙ならかくあらんともとれる残念な人達の集まりですが、気高い矜持「いまだかって事実でないと知っている記事を出したことは一度もない」は胸を打ちました。