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ブルドッグ評論(7)
これはもしかして、ルセロが主人公で、巨大な悪役を倒すとバランスが崩れ、大変なことになるよ、という必要悪の暴力団擁護映画とも取れます。
どうすれば感情移入できるのかわからない映画でした。とにかく、銃撃戦が大好きな映画ファンのみにおすすめです。
この頃だとヴィン・ディーゼルの体も引き締まっていたのでアクションにも迫力がある
ただ大勢での銃撃戦になると敵なのか味方なのか分からず観ていて混乱する
話がお粗末
それまでのドラマ中心の刑事ものから、刑事アクションという新たなジャンルを生み出したのはクリント・イーストウッドの「ダーティハリー」。
その後、アクション・スターなら1度は必ずやるのがこのジャンルで、「ワイルド・スピード」「トリプルX」と勢いづいてきたヴィン・ディーゼルが次に選んだのが本作です。
妻を殺された覆面捜査官が、復讐の鬼ならぬ犬、しかも猛犬ブルドッグになる(笑)
使い古された設定に意外性を持たせようと、自分が逮捕した麻薬組織のボスで、逮捕後妻を殺されたルセロと組んで、新たに台頭してきたディアブロという謎の組織を追うのだが...実はルセロの自作自演でした〜てオチなんだけど、まぁそれは良いとして、主人公の暴走で仲間3人失い、法を逸脱してディアブロを追い詰めるまでは猛犬なのに、最後にルセロに噛みつかないのはなんだかな〜て感じ。
自分が脱獄するために、主人公の妻を殺し、自分の妻まで殺す極悪人を逮捕して終わりてのは、カタルシスの欠片も無い。
ハリー・キャラハンなら、逮捕しても刑務所の中から指示だせるような奴は、また逮捕しても無意味と、射ち殺してバッジ投げ捨てるでしょう。
本作後、「ダーティハリー」後のイーストウッドみたいにブレイクしなかったのは、そこの差にあるかも知れませんね(笑)