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BANDAGE バンデイジ評論(20)
全国ロードショーより単館上映にした方が良かったと思った。やはり観る人を選ぶ映画だと思うので。
90年代初頭を舞台としたバンド映画ということで、もっと当時の音楽シーン全体のことが分かるような内容だと思っていたのだが、この作品はあくまでLANDSという一つのバンドに焦点を絞っているので、音楽映画というよりは、バンドという媒体を通した極めて私的な青春恋愛映画だと思った。
主演の2人の繊細な表現力は素晴らしかった。特に赤西くんは、自分独自の表現力を持っていて、型に嵌っていない魅力を感じた。ナツ役は彼以外には考えられなかっただろう。
ただストーリー展開が少女マンガ的で、特にユキヤとアルミのキャラにリアリティをあまり感じられなかった。バンド内の確執とか、もっとドロドロしたドキュメンタリーっぽさを期待してたのだが、意外にあっさりしていたなという印象。
赤西・金子・笠原くんの辺りは生っぽいリアリティを持って演じていたので、その辺りを膨らませて、純粋にバンド・音楽に焦点を当てた作品にしたらまた違った味わいがあったのかなとも思った。
成功、挫折、友情、対立、恋愛…と、バンドものの映画に必ずある要素が取りこぼし無く詰め込まれている。
なのに、さほどありきたりと感じなかったのは、プロデュースを務めた岩井俊二作品を彷彿とさせる細やかな映像と鮮烈な青春像の賜物。
音楽プロデューサーの小林武史が初監督、音楽面に強いこだわりが見られた。
北乃きいが、ひょんな事からLANDSのメンバーと行動を共にするヒロインを表情豊かに演じて好感。
LANDSの紅一点・柴本幸は、とにかくクール。
杏も出番は少ないながら、“妖怪人間”ではなく等身大の演技。
マネージャー役の伊藤歩は映画と観客の橋渡し&サポート役。
…と、女性陣に華があり、それぞれ好演。
肝心の主役の赤西仁は、キムタクか窪塚洋介の真似事演技のような印象を受け、ちょっと鼻についてしまった。
岩井さんによくある主人公=ヘタレキャラの作品ではあったけど、
不思議なことに主人公に不愉快な感情を抱くどころか、馬鹿だなっと思いつつも
でも仕方ないよねって思わせる不思議な力をもった作品でした。
映画は人それぞれの解釈を楽しむものなので何とも言えませんが、
個人的には主人公は純粋に音楽が好きなだけじゃなく、人の心を掴むという
才能を持っていたように思えます。彼の作った曲は凝りに凝ったものではない
けどメンバも認める良作なのに、それを何故か自分の感性だけで仕切るマネージャーによって変更を余儀なくされる。それに何も言わない主人公。
これは、才能うんぬんではく、自分への自信のなさの表れだったのでは?
最後の方で、ギターのユキヤが「リーダーが自信たっぷりな顔をして」という
下りがありますが、それが実はLANDSだったんじゃないかと思うんです。
それが、自分の意思よりも事務所の判断で自作の曲の編集を委ねてしまう。
それが売れて調子に乗るが、次の曲が売れずに自信を喪失。。。
売れなくっても(本来の)自信たっぷりな主人公で居られたのならば…。
ただ、最後の最後にアサコとの喧嘩により別離、自分自身の力で立ち直る
方向に進んだ?ようなラスト。
あのレコーディングスタジオの主人公は本来あるべき姿を取り戻したのかも
っしれませんね。
ハッピーエンド好きの私には消化不良な作品でしたね
クライマックスにナツの奮起なりランズの盛り上がりなりをドドンと期待したのに😭
アサコには帰って来て欲しかったし🙍
めちゃめちゃ主観的で申し訳ないっす😱
内容的にはクールで青春で楽しめる作品ではありました。
ただ私、ハッピーエンド好きなもので🙍
ここでの他の方の評価がとてもいいのでびっくりしています。。。
私にはこれ、リアリティがなさすぎて
なにも響かなかったです。
登場人物たちの感情の動きがすごく希薄で、
ストーリーがまったく動きだしていない感じがしました
映画の中で、アサコ(北乃きい)が
「そのうすっぺらいとことか…大っきらいなの」って
自分とナツについて語り、泣くシーンがあるけど
ほんとうにふたりがうすっぺらくて
でもうすっぺらいまま物語は終わってしまって、
え、そこ、肯定しちゃうの??
みたいな感じでした。
どう乗り越えて、成長していくかっていう
過程の方が、私はおもしろいと思ってしまうので
そういったシーンをすべて「○○ヶ月後」「○年後」で片づけてしまうこの映画には
共感できませんでした。
好みの問題・・・なのかなぁ・・・?