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ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part.2 ルージュ編評論(1)
このパブリック・エネミー(長すぎてタイトルに入らなかった)
さんを、私はまったく知らなかったのだが、これが米国だと
ジョン・デリンジャーに匹敵するようだ(公開も被ってるし?)
でも本質的には、こちらのメスリーヌ(なんか知らないけど、
本人はやたらメリーヌと呼べ!と怒鳴っていたな~ナゼ?)
の方が、かなり凶暴な感じがする。フランス産のG映画は
やたらヒーローぶった作りじゃないのがかえって良いと思う。
とことん、悪党。とことん、女好き。たま~にいい子?という
矛盾だらけの男をV・カッセルがひとり見事に演じきっている。
また男っぽい映画を観てしまった。という感じで^^;劇場内は
オジサマだらけ。こんなに女子トイレが空いてたのも珍しい。
「沈まぬ太陽」のようにインターミッションを挟めばいいのに、
この作品はしっかりとpart1&2で二本分のお金をとるようだ。
フランス産は、そのあたりもしっかりとしている…?^^;
いや、しかし~。面白かった。というか凄かった。
凄惨なシーンも多いのだが(リンチもする)時代、なのだろう。
彼の足跡をリアルに追っていたと思う。
そういえば冒頭にかなりカッコいい前置きが入るのだが、
私はその前置きの文章にもシビれてしまった(またかい)^^;
そう、映画でひとりの人間のすべてを描くなんて無理なのだ。
正しくは、すべてではなく、側面である。
メスリーヌがどんな悪党だったか知る前からシビれちゃって、
しばらくはカッセルの顔が(チト苦手)カッコいいとまで思えたv
一部と二部、に分けられた内容だが、それに沿って
彼の身体も変化を見せる。青年→中年。ノワール~ルージュ
へと映像の色彩も時代に並行して変化し、話の内容としては
勢いのあるpart1、堕落と変化のpart2、という感じである。
続けて観てもダレず飽きることなく最後まで一気に観られる。
彼の様な人間がなぜ女にも手をあげたのか。
激高しやすい性格は、モテる要素と裏腹に誰もかも離れて、
最期の女が犬の方を心配した台詞に正直ゾッとしてしまった。
(犯罪史に残るのも彼には名誉なこと?侮蔑記述がなければ。)