俳優のディーン・フジオカが企画・プロデュース・主演を務め、過去のトラウマを抱える男が孤独な少女との出会いをきっかけに狂気を暴走させていく姿を描いたバイオレンスアクション。アクション俳優の立石は社交性がない一方で日本文化に傾倒しており、周囲からは変わり者として距離を置かれている。一方、女子高生のアユミは祖父と暮らす土地を中国人ブローカーと地元ヤクザに狙われ、執拗な嫌がらせを受けていた。ある日、立石は偶然アユミを助け、アユミは彼になつくように。過去の撮影現場での事故によるトラウマから暴力に対するリミットをかけていた立石は、アユミを守るための相手への攻撃を肯定されたことで、抑えていた狂気を目覚めさせていく。「朝が来る」の蒔田彩珠がヒロインを務め、別所哲也、村上淳、プロレスラーの坂口征夫が共演。「トイレのピエタ」の松永大司監督がメガホンをとり、「合葬」の小林達夫が脚本を手がけた。
Pure Japanese評論(3)
オンライン試写会にて。ディーン・フジオカさんの演技をまじまじと見たことはなかったのでとても良い機会をいただきました。
が、内容はだいぶとっ散らかってしまっているなという印象です。上映終了後に監督とプロデューサーとのアフタートークがありまして、個人的に感じたことなので恐縮なのですが、あまり監督この企画自体に乗り気じゃ無いのかなと思ってしまいました。トークの中に脚本家の方の名前が上がっていたので、脚本の方がディーンさんと共に突っ走ってしまったのかなぁ。
内容はバイオレンスアクションという事ですが、正直ラスト30分まではかなりダラけた雰囲気で物語が進んでいきます。温泉がなんだー土地がなんだーチンピラがオラーだなんだと、割と見たことのあるプロットが詰め込まれていました。そのため違和感なくスッと入れるのですが、意外性も無いなと思ってしまいました。タイトルの伏線回収が割と早い段階で行われるので通り過ぎていくような感じでした。
ディーンさん演じる立石が正義の面を被ったサイコパスで、お爺さんを間接的とはいえ殺したのに毒を盛られたと思い込んでいるし、突然暴れ出したりするしで不快にはなりませんが、こいつヤバいという雰囲気は常に醸し出されていました。
終盤バイクにライドオンするシーンは変身する前の仮面ライダーのようでカッコ良かったです。あのまま変身しても良いんじゃないかなと思ったくらいです。そこからの剣を使っての乱闘。とにかく容赦なくヤクザたちを殺していき、しかも殺し方を熟知しているかのように首元を狙って切っていくのでサイコパス味が増していきます。そこからの血飛沫の量が異常なくらい噴出するので笑ってしまいました。PG12指定も納得の量の出血でした。
そこそこ強めのヤクザとのラウンド2でも血飛沫は健在で、ふすまを影に首を切った時はこれは血飛沫飛ぶなと思いましたが、想像以上に白が赤になりました。蒔田彩珠さん演じるアユミが銃で立石を手助けするシーンも短いながらカッコ良かったです。ただ、そこから議員がいきなり銃を使ったのにアユミの胸を的確に撃ち抜けたのが不思議です。そこまでにそれに繋がる描写が無かったもので、しかも立石に対しては外しまくるのでエイムがバラバラすぎやしないか?と思ってしまいました。その議員を手裏剣で足止めしまくるシーンはシュールで面白かったです。最後のヤクザの大ボスとの対決、パワープレイが目立ちましたが、ワンマンバトルとしては十二分に見応えがありました。
という感じで90分弱という短い展開ながら血飛沫が印象に残りまくってしまいました。全体的にローテンションで進んでいくので、ブラックユーモアが詰め込まれていながらも自分にはハマりませんでした。面白くないとまでは言いませんが、微妙な作品でした。金子大地さんの使い方が贅沢やわぁ…。
鑑賞日 12/10
鑑賞方法 オンライン試写会にて
企画・プロデュース、そして主演を務めるディーンフジオカ。アミューズがゴーサインを出し、相乗りする形で監督と脚本が決まったらしい。相当腕をブン回して作ったのだろうが、肝心のプロットがブレッブレ。何を見せたいのか分からない。まだ主演の体幹の方がしっかりしてる。
いわゆるバイオレンスアクションに振り切りたい気持ちは良く伝わるけど、そこに行き着くまでがダルい。血を飛ばし、日本的な世界観を突き進めたかった気持ちは理解できる。だが中身を掻い摘んだかのように進むので、ストーリーも乗ってこない。致命的だ。ちなみに、序盤であっさりタイトルを回収するのだが、ソフトタッチをするだけで良く分からない。
キャストに関してもまあまあ期待していたのだが、役割を全うするだけに終始。相変わらず蒔田彩珠も不幸な役でゲンナリ。ちょっと褒めどころがない。
まだ公開も先なのでこの辺で。もう少し意図を積極的に発信してくれれば、受け取れるものも変わってきそう。殺陣とキャストが好きな人なら観てもいいかも。
映画 #PureJapanese 鑑賞
#ディーンフジオカ さん企画・主演のバイオレンス映画
ディーンさんって端正な顔立ちなのでキレた時の冷酷な顔のコワさが増しますね。正義のためならとのめり込むところも怖い
#蒔田彩珠 さんの表情いいですね
@fansvoicejp さん試写会ありがとうございます