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義足のボクサー GENSAN PUNCH評論(3)
こういう人がいるというのは聞いたことはあったけれど、詳しいことは知らずに観賞。
身体のことから日本ではプロライセンス取得を認められず、フィリピンへ渡るストーリー。
個人的にはのめり込む程ではないにしろボクシングは好きなので面白くみられたけれど、ライセンスを取得するに際しての苦労や苦悩や過酷さみたいなものはあまり感じられず。そこで謳われていることの半分は自身の話しではないし…。
プロになってからの描写も、言いたいことは判るけれど、特に日本に帰ってきてからは結局中途半端で、興味がある人は自分で調べてね。という感じの終わり方。
ちなみに、実在の義足のボクサーは土山直純氏。
ボクシングに関しても、アマチュアとプロがごっちゃになっていたり、デビューでいきなり8回戦?
脚色をもう少し現実的にして字幕でも良いからその後のことを知らせるぐらいの方が良かったのでは?と感じた。
更にちなみに…
日本の協会は保守的だとか厳しいとかいう声が挙がりそうだけど、それはルールだから仕方ないし、今のご時世もし死んだり後遺症の残るケガでもしたらマスコミも世間の声も大騒ぎして叩くだろうからね。
始めは不純な動機だった... 映画を見るのにそんなめんどくさいことを言う奴のことなんて知らないってか? 意味不明ってか?
実際にいるボクサーの名前のようなブリランテ・メンドーサ監督のフィルムはそのジャンルの境が分からない! 映画なのか?実録ものなのか?それともドキュメンタリーなのか? なんて一旦迷わされてしまえば彼が作る映画にはまってしまう一人となる。
そう『ローサは密告された』を見た時、役者とエキストラとどこまでが一般の人を含めた絡みなのか?その区別が全くつかず、そんな事をしているとコンビニの前では子供がウンチ座りをしてビニール袋片手にアンパンを吸っていたりもしている。
なんと言っても、麻薬の売人= 悪人。そして警察= 市民の味方... なんて構図が成り立たない世界観を誇張することなく日常生活の混沌とし、騒がしさだけがフィルム・スコアとして画面から響いているようにエフェクトとしてバックアップしていた。