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ヤギと男と男と壁と プロット アメリカ・イギリス合作 08月14日 2010 台灣上映
風と樹と空と プロット 日本 07月12日 1964 台灣上映
君とひととき プロット アメリカ 01月01日 1900 台灣上映
僕と彼女とラリーと プロット 日本 10月01日 2021 台灣上映
天と地と プロット 日本 06月23日 1990 台灣上映
愛と死と プロット フランス 09月27日 1969 台灣上映
トリとロキタ評論(20)
最近の邦画だとマイスモールランドやファミリアなどもそうだけれど、移住前に夢見たような幸せな世界は望めない現実。
そして悪いことはしていないはずなのに、利用され、搾取され、力で脅されながら墜ちていくのは子供たちなのだと、胸が苦しくなりました。
日本にいると難民などの問題は身近ではないけれど世界では色んなところで起きているのでしょう。
負の連鎖を止める力など持ち合わせていませんが、せめて皆が笑いあい、苦しまない世界になりたい、なにか自分にもできないだろうかと思わせてくれる作品でした。
アフリカの母親から送金を無心されたり、トリを守らなくてはならないという使命感と幼さゆえの不安定な精神状態で度々パニック発作に襲われるロキタ。一方、年下ながら「姉」を助けようと大胆な行動にでるトリ。騙し合いの大人たちとの汚れ仕事を担う中で、嘘や強引なやり方も自然と身についてしまう悲しさ。本来の子どもが持つのびのびした楽しさとは無縁と思えるが、「歌」が二人の心の支えになっているのが救いだ。
無理強いされたり搾取されたりしながらも、心を通わせ信じあえる二人の、強くて弱い姿が悲しい。
ダルデンヌ兄弟はいつものようにBGMを排し、観客はその場に居合わせているようなカメラワークで臨場感を出している。レストランの厨房、施設のベッドの上、ロキタの仕事場。現実は映画よりも過酷なのだろうが、この現実に大人はどう向き合えというのか・・・。
ベナン共和国から手配師の仲介によりベルギーに来たロキアとトリ。人身売買の被害者同士なのかもしれません。ロキアはベナンの母親に送金をして弟たちが学校に通うための学費にしてほしいとスマホで母親にたびたび電話している。本人は売られたことも知らないでいるとすると余計に不憫でならない。ベナンはたけしの付き人になったここが変だよ日本人でブレイクしたゾマホンの出身国。ゾマホンは日本で稼いだお金で故郷に小学校をいくつも建てた。
密航のボートで出会った2人が生きてゆくために支え合う関係となり、本当の姉弟のように離れ難い仲になってゆく不安な立場は痛いほどわかるから、辛くて仕方ない。厳しい現実に圧倒される。歌は2人にとって大切な絆。葉っぱ売り、違法葉っぱ栽培を強制されるロキタが哀れでなりません。嫌な予感が的中。ゾマソンは恵まれた家に生まれて日本に来たけれども、世界にはこんな子供がいっぱいいることを告発する映画なのでしょう。こうした子供の弱みにつけこんで、麻薬商売をしているクズの大人たち。レストランの悪いコックはロキアに麻薬の売人をさせて小遣い程度の分け前を与える。50ユーロ(約7500円)をエサにフ○ラさせたと思われるシーンもあり。賢くて勇気のあるトリにはロキアの分まで幸せになって貰いたい😭