燃えるドレスを紡いで
プロット
日本
03月16日 台灣上映
薄氷の告発
プロット
韓国
03月15日 台灣上映
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章
プロット
日本
03月22日 台灣上映
猫と私と、もう1人のネコ
プロット
日本
03月22日 台灣上映
バカ共相手のボランティアさ
プロット
日本
03月22日 台灣上映
ラブリセット 30日後、離婚します
プロット
韓国
03月29日 台灣上映
本站關於電影海報,預告,影評,新聞,評論的綜合性電影網站,我們提供最新最好的的電影以及在線影評,業務合作亦或意見建議請電郵我們。(Copyright © 2017 - 2022 KKTM)。聯絡我們
007 私を愛したスパイ評論(20)
シリーズ10作目。この辺りから敵の計画の規模が壮大になり、世界の崩壊を気安く企んでくる。ティーカップを配膳すると見せかけて殺害するQの発明が好きでした。
フレミングの007執筆時期は、ちょうどベルリン危機、キューバ危機を経て、米ソがあわや核戦争に突入する寸前までいった東西緊張の際たる時期に合致する。
そして62年からスタートした一連の映画シリーズは、「神出鬼没の忍者外交」とも呼ばれたニクソンの訪ソ・訪中、フォードのベトナム戦争処理、彼らを支えたキッシンジャーの外交理論(米ソ2極化は終わり、米・ソ・欧州・日本・中国の5大勢力がバランスを取って世界の安定を図る構想)などを如実に反映している。
中でも、007とKGBの腕利き美女スパイがタッグを組んで任務に当たるという本作は、米ソデタント(緊張緩和)を象徴する作品と言えよう。
本作公開に近い時期だったと思うが、人権外交を旗印とするカーターとブレジネフがハグを交わしたシーンを子供心に記憶している。
まぁ、せっかくの雪解けも、79年のソ連アフガニスタン侵攻によって終焉を迎え、世界は新たな緊張の局面に放り出されていくわけだが・・・。
さて、硬い話はこの程度にして、せっかくの緊張緩和時期、英ソに咲いたラブロマンス映画を楽しんでいこう。
第一印象は
「やれば出来るじゃないか!悪戯っ子3人組!(当然、ガイ、カビー、ロジャーだよ)」だった。
しかし、改めて思えば、ガイ・ハミルトンじゃないんだよね、これ(苦笑)
やっぱり今までのA級戦犯はガイだったのか?
「二度死ぬ」のルイス・ギルバートかぁ。でも、安易に信じちゃいけないな。「二度〜」は日本って事で大甘補正評価しちゃったし、次作はスターウォーズもどきの大バカ映画だった気がするし・・・。
まぁ、なんにせよ、第1作からの短期間鑑賞マラソンを実践してみて、初めて一切の文句なしに「面白い!」と言える作品だった。(これまでの評価には、年代を加味した上方補正は入っていたので)
ここまでのB.G.の中では最もガードの硬かった彼女。だから、その鉄のカーテンを開く要素がきちんと用意されている。
まず、冒頭。ひとときの短い逢瀬を惜しむ恋人達だが、同時にボンドの側にはまったく非がない事もわかる。007殺害こそが彼の任務であり、ボンドにしてみれば完全に正当防衛だ。
列車のシーン。誘惑を拒む彼女だが、ジョーズの襲撃が状況を変える。
ただでさえ、共通の恐怖体験をした男女は恋に陥りやすい。命の危険を感じる事により、大至急、子孫を残そう!とするDNAの働きなんだろう。
「ジェームスがいなければ確実に殺されていた」「彼はすでにこの世にいない」「彼と同じ世界に生きる男」
これだけ条件が揃えば、命のお礼に身を差し出す気持ちになった彼女を責められないだろう。
一夜明ければすっかりジェームスとステディな気持ちでいるアニヤ。ジェームスに秋波を送るナオミや他の女性に対して露骨に不快な表情を見せる。これまでのBGは自由恋愛と割り切っている姿勢がデフォルトだったから彼女の反応は新鮮だ。
しかし中盤、彼を殺したのはジェームスだと判明。
非情の掟に生きるスパイ。任務に私情を持ち込む事は許されない。複雑な心情に苛まれながら「任務が終わったらあなたを殺す」と告げる彼女。
ラストシーン直前。もし彼女が自分を殺したとしても、きっとジェームスは笑って許しただろう。
しかし、彼がしてくれた事を考えれば怒りも解けるというものだ。
軍人、ましてや秘密諜報員であるならば、アトランティスと共に海の藻屑と消えるのが当然。
それをジェームスは命令違反を犯してまで命懸けで助けに来てくれたのだ!
悪くすれば共に砲撃を受けて爆死か土左衛門。運良く助かったとしてもアトランティス破壊に支障があれば軍法会議で銃殺!まではいかないまでも重営倉禁錮刑くらいは喰らうだろう。軍人にとって軍法会議がどれだけ恐ろしいものであるかは言うまでもない。
それだけのリスクを覚悟で、助けに来てくれた。これで惚れなければ女じゃない。
斯くして東西友好を一層深める2人でありました。ロマンスですねー。
ロマンス面のレビューが長くなりすぎて、大好きなエスプリネタが書けない〜!(まぁ、今回はそれがメインテーマだからいいか。しっかし、トリプルX、つまり XXXってセクシャルな意味あったよね?(笑))
ロジャー、ようやくマティーニ飲んだし(飲まされたしw)、英国車乗せられたね。DB5じゃないけど、コーリン・チャップマン好きのワタクシとしてはロータスの方が嬉しい♪
ランボルギーニやフェラーリの国を英国のスーパーカーが疾駆するのは、英国人には痛快だろう。
海岸線では青い海に白い車体が実に映える。
海中(爆笑!Q、いつかはやるだろうと思っていたが)では、白鯨かベルーガのようだ。
リパラス号に囚われていた英露の潜水艦乗り達が意気投合しているのも嬉しいし、彼らがひとたび武器を手にすれば、ストロンバーグの私兵如きは太刀打ち出来ないのも痛快だ。厳しい訓練を生業にしているプロの海軍兵なのだから。
そんな彼らでも司令室の防壁は頑強過ぎて歯が立たない。
N.Y.とモスクワの壊滅危機を前にしてはリスクの大きさを問うてはいられない。核ミサイルの起爆装置を素手で取り外すという奇策のスリリングさは、如何に緊迫した事態かを視聴者に訴え、死すら厭わぬ彼らの覚悟を物語る。
(まぁ、当時の原爆だから出来る事。水爆ならば起爆装置自体が原爆だからね。防壁破壊にゃ使えない)
今回、唯一引っかかったのは「ボンドが女に容赦無い」ことだ。
カイロでも女を盾にするし、エスプリからはヘリのナオミちゃんと笑顔を交わした直後、ミサイルぶち込むし。
もう少し、他の手はなかったんかい?
アニヤを演じたバーバラ・バックに撮影後、ボンドの印象を問えば
「女を盾にする豚野郎」と言ったとか言わないとか。
アニヤ、あにはからんや、、、である。
この監督海戦映画の傑作ビスマルク号を撃沈せよ!を撮った人だけに今回は適任
前作黄金銃を持つ男が変化球過ぎて今一つ評価が低いのをどう修正して本道に戻すかが本作の課題
前作の反省点としたのはまず時代対応が温かったこと
音楽を名人マーヴィン・ハムリッシュに替えて見直しを図っており随所にその効果を聞くことができる
ガンバレルの音楽からしてテンポをかなり早めている
主題歌は死ぬのは奴らだ!で好評だったポール・マッカートニーとウイングスの路線を踏襲して70年代の空気感があるカーリー・サイモン
歌詞はなんとキャロル・ベイヤー・セイガー
劇伴も時代に合わせてディスコ調それもビージーズ風を入れてあったりしている
本気度がわかる
モーリス・ビンダーのメインタイトル・デザイン のクオリティは変わらず素晴らしい出来映え
これだけで正に芸術だ
肝心お話の内容も観客の観たいものを観せる事に徹底する方針を追求している
ロシアから愛を込めてからは列車内での活劇
女王陛下の007からはスキーアクション
サンダーボール作戦からは水中活劇
もちろんマティーニも無理にでも飲ませる
という具合にセルフオマージュを連発
さらには大ヒット映画のジョーズは鮫に喰われるシーンだけでなく、それを敵の殺し屋にまで練り上げてくる
ロケ地もカイロを出せばアラビアのロレンスのオマージュシーンを入れてくるし、当然ピラミッドもスフィンクスも古代遺跡も、ナイル川まで観せる
尋常ではない位のサービス精神に感服する
小賢しい理屈はいらん、客の求めるものをだせ!
その見上げたプロ根性が貫かれている
それを練り上げた脚本で快調なテンポでまとめてあるのだ
いくら凄いシーンでもそれを惜しげもなくどんどん場面を切り替えていく
どう凄いでしょう!とながなが垂れ流すアクションシーンは皆無だ
そして美術が凄い
予算の掛け方、使い方が物凄い
洗練されたデザインワーク、それをその通りに実現させてある
少しも妥協がない
デザインも少しアート風味な現代性が取り入れられた独創的なものだ
クレジットにはないが当時売れっ子グラフィックデザイナーだったロジャー・ディーンが参画しているのではないか?
俳優陣も素晴らしい
ロジャー・ムーアは真に新しいジェームス・ボンドを確立しており、本作でコネリーとは別のボンドのスタンダードになっている
彼の衣装も細身になっておりシャープだ
大学教授の変装シーンでは太い紺ストライプのシャツを着せておりコネリーではだせないお洒落感を出している
これは当然ボンドカーのロータスエスプリに合わせたものだが、ムーアに実に似合っている
ボンドガール達も素敵だ
しかしなんといってもジョーズ!
キャラが立ちすぎなくらいで製作陣もラストシーンで殺すのは惜しくなったのでは?
彼の不敵さ不気味さはゴールドフィンガーの山高帽子を投げる日本人オッドジョブを発展させたキャラクターであるがまさに敵の殺し屋の完成形だろう
本作はその美術の豪華さ内容の濃さで007シリーズの一二の出来映えをダイヤモンドは永遠にと争う名作といえる
娯楽の真髄を体現している映画を観た満足感に浸れる
当時、ボンド役のロジャー・ムーアはショーンコネリーに比べて落ちると言われていたのだが改めて見るとかっこよかったしピンチの時の軽口も決まっていた。
ボンドガールは印象に薄いし、荒唐無稽でコケ脅しな内容はバカっぽくてバカな大人か中高生向けな感じもした。