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新のんき大将 プロット フランス 01月01日 1900 台灣上映
がんばれ!若大将 プロット 日本 07月12日 1975 台灣上映
いつか、きっと プロット フランス 07月03日 2004 台灣上映
若大将対青大将 プロット 日本 01月09日 1971 台灣上映
とんかつ大将評論(2)
佐野周二演じる主人公は、権力や金の力を笠に着た態度を嫌い、貧しくとも健気に生きる者へ愛情を注ぐ、言わば下町のヒーローである。しかし、父親とは反りが合わず、かつて結婚を約束した恋人は戦後の混乱の中、親友と所帯を持ってしまっている孤独な内面を持つ男でもある。
二度目の鑑賞にもかかわらず、佐野の素性を知った亀の子横丁の人々が彼のもとを去っていくシーンには、悔し涙がにじんだ。
裏切られた友情、失くした恋、相手の片思いを見守ることしかできないもう一つの片思い、慕う相手からの軽蔑。錯綜する人々の切なさを、混乱を微塵も感じさせずにラストの幾つかの和解へとつなげていく川島雄三の脚本と演出が最高。
貧乏長屋に戦友と暮らす凄腕の外科医の佐野周二が、美人の病院長や盲目の美少女や美人の小料理屋の女将に好かれて、昔の婚約者にも再開するなどのモテモテ男ぶりを発揮する。
小気味よい会話や素早いカット割りや効果的な移動撮影などのモダンな作り。
人情長屋物に定番の展開など、これが元祖か?と思う出来。
流石です、川島雄三!
余談だが劇中では、主人公の好物である、とんかつのクローズアップ描写は、無かったな。
最近の映画やドラマだと、タイアップか?と思うくらいに、シズル感満載で映すのに、当時の感覚だと無いのかな。