WILL
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セクシリア評論(2)
①最初、道行く男の股間のモッコリばかり見せられてどういう映画になるのかと思っていたら、最後はニンフォマニア(色情狂)女とゲイの亡命プリンスとが純愛で結ばれるハッピーエンドとなりました。いやはや。②演出は1作目に比べてかなりスムーズになっているが、セックス絡みのぶっ飛びキャラが出てくるのは変わらないし、色んなキャラやエピソードがラストに向かって収束していく脚本の巧みさは相変わらず。③今回は亡命王族に関するエスピオナージっぽいストーリーを骨子にして、太陽の光からヒロインがニンフォマニアになった原因を思い出すところなど、『マーニー』や『白い恐怖』を彷彿とさせて、ちょっと隠し味としてヒッチコック入れてるのかな、という感じ。④そのお蔭でより商業映画っぽくなったが、その分1作目の実験映画的なアナーキーさは薄まっている。⑤アントニオ・バンデラスの若いこと。37年後の最新作『ペイン・アンド・グローリー』の俳優としての成熟度と比較すると面白い。